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国際政策

日本自然保護協会(NACS-J)では、1951年の設立当初から、自然保護に関して世界との連携が必要になる時代の到来を見据えて行動していたとの記録が残っています。1960年に団体を「財団法人」化したのを契機に、IUCN(国際自然保護連合)に加盟し、1988年から、IUCNに関わる団体の国内連絡・協力のための組織である国際自然保護連合日本委員会の事務局を務めています。

NACS-Jと世界の自然保護との連携は多岐に及びます。日本の自然保護の水準を上げるため、IUCNが進める保全ツールを国内に導入することを決め、WWFジャパンと共にIUCNレッドリストの日本版として、「我が国における保護上重要な植物の保護の現状」、通称「植物RDB」を発刊しました。以降、環境庁によって日本のレッドリストが作成されるようになりました。

また、OECD加盟国では最も遅くになりましたが、IUCNが起草にも関わり、公的諮問機関となっている「世界遺産条約」の日本の批准や、世界遺産条約に基づく世界自然遺産の指定に貢献してきました。

2006年以降、IUCN-Jの事務局として「生物多様性条約」へも関わっています。2010年に開催されることになった第10回締約国会議(COP10)では誘致の段階から政府へのアドバイザーとなり、市民ネットワークでも中心的な役割を担いました。COP10で定められた愛知目標達成のため、IUCN-Jは、「にじゅうまるプロジェクト」を展開し、企業や自治体、NGOをつなぎながら、日本における生物多様性施策・取組の底上げに、知識・ネットワークで貢献しています。

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