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水域の保全

世界の平均降水量の1.7倍である年間1700㎜近い降水量を誇る一方、国民一人あたり降水量で計算すると世界平均の4分の1となる日本。海に囲まれた島でありながらも急峻な地形がもたらした雨は、多様な河川・湖沼・沿岸の生態系を生み出しました。また、大小様々な地下水脈や湧水、農耕が始まってからは田んぼとその周辺環境も動植物の生息地となり、日本ならではの里山の生態系を育む場となっています。水は人間も含めて生存に欠かせない自然の恵みですが、同時に、農業や産業利用あるいは防災減災のために開発計画の対象となってきました。

日本自然保護協会(NACS-J)では、様々な河川での開発問題に自然環境保全の視点から取り組み、地域のNGOとも協力して生態系配慮を組み込む1997年の河川法改正に関わりました。埋め立ての危機が迫る湿地の保全についても、ラムサール条約に関わるNGOと共に、現在も各地でラムサール登録湿地の拡大、湿地の開発問題等に関わっています。

80年代後半から今なお大きな力を注いでいるのは、砂浜・沿岸を舞台とした取組です。関係省庁・関係団体が多岐にわたり、自然環境として重要性の認識も、守るための制度も、具体的な保全のノウハウもまだまだ課題が山積しています。

ダムや堤防、護岸といったハード対策だけに頼る時代は終わらせるべきです。上流から下流・沿岸まで、インフラとしての自然の機能や利活用も組み合わせた防災・利用・保全を統合的に進める「流域治水」「統合的沿岸管理」とそのための合意形成の仕組みを地域の協力者と共に提案していきます。

沿岸生態系:沖縄白保サンゴ礁・泡瀬干潟・山口県上関・東京湾三番瀬・愛知県藤前干潟・東日本海岸調査~東日本大震災と防潮堤計画
河川生態系:北海道千歳川放水路問題、徳島の吉野川第十堰問題、熊本の川辺川ダム建設など
湿地生態系:大分県中津干潟、福井県中池見湿地、愛知藤前干潟など

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