宮崎県の綾町と綾の照葉樹林プロジェクトエリアがユネスコエコパークに推薦決定!
宮崎県の綾町と綾の照葉樹林プロジェクトエリアが、「綾ユネスコエコパーク」に政府から推薦されることが9月28日、日本ユネスコ国内委員会の第23回人間と生物圏(MAB)計画分科会(文部科学省主催)で決まりました。
来年6~7月ごろ開催予定のユネスコ(国連教育科学文化機関)の国際調整理事会の審査に通過すれば、綾ユネスコエコパークとして正式に登録されることになります。
「ユネスコエコパーク」とは、昨年決まった「生物圏保存地域」の日本での呼称です。ユネスコのMAB計画は、自然資源の利用と保護に関する研究を行う政府間共同事業で、この計画に基づいて、生物圏保存地域を登録します。登録数は114カ国、580地域(平成23年7月現在)にのぼり、イエローストーン(米)、ガラパゴス諸島(エクアドル)などがあります。
その目的は、生物多様性の保全と人間生活との調和および地域社会の持続的な発展を実現する場とすることです。指定に際しては厳重に保護する核心地域、教育や研修などに利用する緩衝地域、人が生活し活動を営む移行地域と明確に土地利用区分を行います。日本においても、これからもっと活用されてよい枠組みであるといえるでしょう。
綾ユネスコエコパークが登録されれば、1980年に登録された屋久島、大台ヶ原・大峰山、志賀高原、白山に次いで国内では30年ぶりの5例目となり、ユネスコエコパークという名称になって、初めての登録となります。
(朱宮丈晴/NACS-J保全研究部)