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沖縄防衛局は、普天間基地・環境アセスメント評価書を、速やかに市民と社会に公表し、沖縄県は知事意見への住民・市民意見反映の具体的スケジュールと手続きを早急に示すよう要望する。

2012.01.16
要望・声明

環境アセスメント評価書の開示と公表の要望書(PDF/116KB)
沖縄防衛局による辺野古環境アセス評価書の開示・公開、および知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて~沖縄県への要望~(PDF/189KB)

 
◆1月19日追記:沖縄防衛局のWebサイトに評価書全文がPDFファイルで掲載されました。
1月19日付け 沖縄防衛局調達部関係(外部リンク)
・普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書を掲載
・普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書(要約書)を掲載
https://www.mod.go.jp/rdb/okinawa/07oshirase/chotatsu/hyoukayouyaku/2644.pdf

NACS-Jでは、評価書の分析を開始し、知事意見への反映や防衛局への意見として今回の環境影響評価に対する問題点の追及を続けていきます。


2012年1月13日

 

防衛省沖縄防衛局 局長
真部 朗 殿

 

環境アセスメント評価書の開示と公表の要望書
~速やかに市民と社会に公表しなければならない~

 

公益財団法人 日本自然保護協会 保護プロジェクト部 部長 大野 正人
沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長 吉川 秀樹

 

2011年12月28日未明の沖縄防衛局による辺野古への米軍・普天間飛行場移設事業の環境アセスメント評価書の強引な方法による提出は、環境影響評価制度の精神を無視したものであり、法律と条例に基づく環境保全の手続きとして、決して認められるものではない。

ジュゴンをはじめとする辺野古の生物多様性の重要性を指摘し、保全を求めてきた環境保護団体は、今回の沖縄防衛局や沖縄県、政府の対応を注視し、評価書の記述内容に最大の関心を持っている。

1月4日、沖縄県は評価書の受理にあたり、速やかな情報開示と、市民の意見聴取の機会提供を約束した。その後、評価書の重大な不備も発覚した。沖縄防衛局はこれを踏まえ、法的義務の有無に関わらず、評価書を市民に公開する責任を果たす必要がある。知事意見提出までの期間は限られており、1月19日には沖縄県環境影響評価審査会が開始される。評価書の内容を市民と社会に秘匿したまま、形骸化した手続きにしてはならない。

したがって、火急速やか、評価書の内容を開示しウェブサイト等で公開するよう強く要望する。

以上


2012年1月16日

 

沖縄県知事 仲井真弘多 殿
沖縄県環境生活部 下地寛部長殿

 

沖縄防衛局による辺野古環境アセス評価書の開示・公開、および知事意見への住民・市民意見反映の実現にむけて~沖縄県への要望~

 

沖縄・生物多様性市民ネットワーク 事務局長 吉川秀樹
公益財団法人 日本自然保護協会 保護プロジェクト部 部長 大野正人
WWFジャパン 事務局長 樋口隆昌

 

沖縄防衛局が、環境アセスメント制度の科学性と民主性を無視し、辺野古・大浦湾への米軍・普天間飛行場移設事業の環境アセスを強引に押し進めるなか、沖縄県は「評価書」への住民・市民意見を受け付け、知事意見に反映させる方針を示した。沖縄のジュゴンをはじめとする辺野古・大浦湾の生物多様性保全の重要性を指摘してきた環境保護団体としては、沖縄県のこの判断を、沖縄防衛局が形骸化させた環境アセスを本来の姿に戻す第一歩として歓迎し、高く評価する。私たちは意見提出に向けて取り組み、国内外の環境団体へも意見提出を呼びかけていく。

住民・市民が意見を作成・提出していくためには、評価書へのアクセスが不可欠である。沖縄県の独自の判断による県庁内での「評価書」の開示は評価されるが、やはり事業者である沖縄防衛局自体による「評価書」の開示・公表が求められる。

私たちは、沖縄防衛局が「検討する」としている「評価書」の開示・公開の実現に向けて、沖縄県が沖縄防衛局へさらに働きかけることを強く要望する。そして住民・市民の意見を知事意見に反映させるための具体的なスケジュールや手続きを、沖縄県が早急に示すよう要望する。

以上


▲ジュゴンの餌となる海草藻場が広がる辺野古の海中(2011.12.10撮影)

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