愛・地球博「海上地区会場計画モニタリング委員会」の早期開催を! 三団体でコメント発表
2005年3月7日
マスコミ各社各位
海上の森の長期的保全策と県道計画の見直しに関する要望書
(財)日本自然保護協会
(財)世界自然保護基金ジャパン
(財)日本野鳥の会
(財)日本野鳥の会、(財)日本自然保護協会、(財)WWFジャパンは、2005年日本国際博覧会協会(以下、「博覧会協会」と略記)から「海上地区会場計画モニタリング委員会」(以下、「モニタリング委員会」と略記)委員宛に出された、モニタリング委員会の開催要望に関する回答文書(別紙1)を2月22日までに入手した。
これは、モニタリング委員会の吉田正人委員(日本自然保護協会理事、江戸川大学助教授)、森山昭雄委員(愛知教育大学教授)からの昨年11月以来の口頭、文書による再三の開催要望に対し、初めて開催の回答が出されたものである。博覧会協会が近日になって、ようやく、会場整備終了後ではあるが、モニタリング委員会を開催する、とされたことをひとまずは評価したい。しかし、この回答はとりもなおさず会場整備が終了するまではモニタリング委員会は開催しないこと、つまり2004年度内には一度も開催しないことを意味する。従来、年に1度以上は開かれ、「海上地区の会場計画を極力自然に負荷をかけないで実現するために協会が実施する会場設計、工法等を検討するものとする」とされた使命を果たしてきたモニタリング委員会が、2004年度に限って一度も開かれず、博覧会の開会にも間に合わず、工事がすべて終了した時期になってしまうことは非常に不本意である。
そもそもモニタリング委員会は、愛知万博検討会議において、貴重な自然が残る海上の森南地区・西地区を会場として利用することを決定するにあたり、自然環境への影響を最小化するために、設計・施工の段階でのモニタリングが必要という意見が出て設置が決められたもので、設計施工の結果をモニターして確認していかなければ意味がない。また、市民への情報公開の目的で、第3回からモニタリング委員会を基本的に公開で行っている。これらの意味を、博覧会協会はここでもう一度確認し、早期開催のために最大限の努力をして欲しい。
3団体としては、博覧会の会期中と終了後まで、海上の森の保全、修復について監視し続ける所存である。
なお、モニタリング委員会開催の決定が遅れたために、一部で報道されていたような、博覧会協会の主催するシンポジウムに3団体が参加するという計画に対して、このような状況で協力することはできず、中止になった。
以上
<別紙>
1. 2005年2月21日付け博覧会協会回答
2. 2005年2月4日付け吉田委員再要望書
3.2004年12月7日付け吉田・森山委員要望書