欧州CBDレポ13 会議終了!
SBSTTAは金曜日の6時半に文書の採択とホスト会場FAOへの御礼の言葉を持って終了しました。最後まで文書の修正を行おうと発言を求める加盟国に対して「連日深夜に及んで作り上げた文書をまだ修正しますか?翻訳なしで英語でしか続けられません。議長の私は調整役であり、継続か否かを決める権利はありません。皆さんの判断次第ですよ」となだめ(説得し)、会議の終わりを告げました。
NGOは、会議の成果を必ずしも良しとはしていません。一部の国の発言が「190カ国の合意」を妨げる結果に終わったからです。
今回の会議は、どの国の主権も及ばない公海を含めた「海洋の重要自然地域」を判定する基準の採択が期待されていました。しかし、この採択という表現を、考慮take into accountに弱めようとする日本を含めた一部の国が譲らず、[ ]付きの文書となってしまいました。
様々な問題が生じているバイオ燃料についても、燃料穀物の輸出増加を期待するブラジルをはじめとする国が、生物多様性条約で議論するべきではないとして、何も決まらないという結果。
写真は、NGOが原稿を投稿し合って現地で印刷/配布するECOというニュースレータです。最終日のトップ記事の内容は「ブラジルワールドカップ優勝 ブラジル政府代表団は、1時間に51回の発言という圧倒的な差で、発言回数選手権に勝利した」というものです。政府代表の発言の中には、よりよい合意を得ようというものだけでなく、単なる国益主張に終わったものがいくつもあったことが事実です。
(保全研究部 道家)