絞り込み検索

nacsj

CBD/COP9 レポート3 前途多難な幕開け

2008.05.16
活動報告

意気揚々と出かけた出張初日。本来であれば、来週からの本会議はこんなに盛り上がっていますという報告をしたかったのですが、そんな悠長なことはしていられない状況にありました。

なんと「日本:敵対的ホスト国」「(COP10を開催するなら)名古屋以外ならどこでもいいよ」というチラシをNGOが配っているのです。(写真)

生物多様性条約の締約国会議は本会議(2週間)の前に、かならず、カルタヘナ議定書会議を1週間行います。カルタヘナ議定書とは、生物多様性条約のもとで作られた、遺伝子組み換え生物(Genetically modified organism:GMO)の取引規制に関する国際協定です。

話を聞くと、このカルタヘナ議定書会議の会合で、日本政府がことごとく議定書の強化につながる提案を邪魔しているというのです。NGOの主張はきわめて厳しいものとなっています。配布されている声明文を見ると

「締約国のホストになるということは(中略)すべての声を聞き、共通の土台に向けて人々を導いていくことが求められる。日本はその力がないことを完全に証明した。最初の日からあらゆる要素の交渉を妨害(ブロック)した。日本は、強いカルタヘナ議定書には興味がないらしい。逆に、弱体化させることに積極的に働いている」

といった具合で大変厳しいものです。これまでずっとカルタヘナ議定書会議に参加してきたNGOも「こんな日本の態度は初めて見た」と怒りを露にしていました。CBD加盟国や研究者、NGOなど、この議定書会議に参加したすべての人々が、日本への不信感をもっているようです。

こちらより「生物安全保障のリーダーシップに関する声明」詳細(ワードファイル)をダウンロードできます

182cbd3.jpg

(保全研究部 道家)

前のページに戻る

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する