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長野オリンピック冬季大会岩菅山滑降コース変更に関する (財)日本自然保護協会のコメント

1990.04.05
要望・声明

(財)日本自然保護協会
会長 沼田 眞

一、今回のJOCの判断は、「オリンピック冬季大会にあたり自然環境への影響を避けるため、滑降コースの新設を避け、既存施設の活用をするよう工夫されたい」という、当協会の要望の趣旨を受け入れたものであり、自然環境保全の上からも率直に評価をしたい。

なお、滑降コースの代替案についても、今向のJOCの判断の精神にそって、国立公園、各種保安林を避けて設定されるよう重ねて望みたい。

一、志賀高原全体がスキー場やホテル等過剰利用にある中で、岩菅山山域には比較的良好な自然環境がまとまって残されている(「和合会の歴史」)。また、長年地元小学枚や修学旅行生などが学校登山などに活用してきた地域でもあり、今後も自然環境の改変を避け教育的利用にとどめるよう、地元関係者に強く望みたい。

一、今回の岩菅山滑降コース問題にみられるように、1970年代以降オリンピック冬季大会における自然破壊が各国で問題になっており、今や早急にオリンピック冬季大会と自然環境保全についての、新たな国際的ルールづくりが急務となっている。今秋のIUCN総会では、そのことが検討課題となるであろう。また、当協会としてもできるかぎり早い時期に、”オリンピック冬季大会と自然環境保全”についての国際シンポジウムを開催し、こうした問題が今後各国で引き起こされることのないよう、解決に取り組んでいきたい。

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