辺野古環境アセスの集中審理3日目が終わり、評価書全文の閲覧公開が始まりました。
保護プロジェクト部の安部です。
那覇地方裁判所で行われていた3日間にわたる環境アセスについて、やり直しを求める訴訟(辺野古環境影響評価手続きやり直し義務確認請求事件)の集中審理の3日目が13日に終わりました。
3日目には3名の方から証言がありました。
元帝京科学大学教授の粕谷俊雄氏は「調査の影響で生息環境が損なわれた可能性がある」、
ジュゴンネットワークの細川太郎氏は 「日本のジュゴン保全の最重要海域として基地建設は不適当だ」と述べ、
原告の1人・吉川秀樹さん2007年の事前調査に国が掃海母艦「ぶんご」を投入したことに「恐怖を感じた」と振り返り、市民参加を妨げる国の強行姿勢に司法の正当な判断を求めました。
その夜は那覇市内にて『辺野古環境影響評価手続きやり直し義務確認請求事件』報告会が開かれ、証言した各分野の専門家が簡単に証言内容を発表しました。
弁護団からは「裁判所からこんな裁判できないといつ言われるか、わからないような裁判だったがチャレンジしてみて良かった。このようなアセスの闘いの中で、集中審理を迎えることができて良かった」とこれまでの経緯がいかに大変だったか述べられ、また「しかし、裁判官は自分たちのやり方に耳を傾けてくれたし、現地進行協議も裁判官から申し出てくれた。裁判自体にも手応えがあった。」と良好な手ごたえであることが報告されました。
証人証言は大変でしたが、達成感も大きくやって良かったと私も思います。
またこれらの流れを受けて沖縄県環境政策課では評価書全文を希望者に閲覧させることを開始し、さらに住民意見を受け付け、知事意見に反映する方針を固めたとのことです。(http://www.okinawatimes.co.jp/article/2012-01-14_28476/)
NACS-Jも沖縄・沖縄・生物多様性市民ネットワークと一緒に13日に、事業者である沖縄防衛局に対し、環境影響評価書をインターネット上で公開するよう求める要望書を発表しました。
NACS-J活動記録
←沖縄県環境政策課にて環境影響評価書(7,000ページ)を熱心に閲覧する住民たち