沖縄・辺野古の普天間基地移設問題が日本最悪のアセスメントに選ばれました。
保護プロジェクト部の安部です。
「日本最悪の環境アセスは? ワースト・アセス・コンテスト」が衆議院第一議員多目的ホールにて開催されました。
主催は、ワースト・アセス・コンテスト実行委員会(http://bead.mimoza.jp/)で、これまで各事業のアセスメントの欠陥や問題を追及してきたNGOや弁護士のメンバーが、どんなにひどいアセスであったかをプレゼンしました。
私がトップバッターとして普天間飛行場代替施設建設事業(辺野古)と中城湾港(泡瀬地区)公有水面埋立事業を紹介し、続いて豊田岡崎地区研究開発施設用地造成事業(通称:トヨタテストコース)、上関原発計画、設楽ダム、新石垣空港整備事業、諫早湾開門、成瀬ダム、徳島東部都市道路小松島鳴門線および川内線、北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業(通称:高江ヘリパッド)、八ッ場ダム、湯西川ダム、利根川水系思川開発事業、犀川総合開発事業辰巳ダム、東京大学西東京キャンパス整備計画の紹介と続きました。
どの事例も情報隠ぺいがあった、科学的でない調査や判断が行われた、環境保全措置に失敗した、アセス以前の問題として不要な工事だった、貴重な生きものが発見されたのに計画が止まらなかった、周囲の環境も含めた総合的なアセスがなされなかった、などの多くの共通点があることが浮かび上がってきました。
←写真:とくしま自然観察の会の井口利枝子さん(NACS-J会員)
→写真:司会をつとめる大野(NACS-J)と企画者のひとり・西島和さん(日本弁護士連合会)
環境広告会社のサステナ代表のマエキタミヤコさんは「どのアセスも似たり寄ったりの状況でびっくりした。これ以上のインチキなアセスを許してはならない」と講評を述べ、プレゼン賞の表彰状を渡してくれました。プレゼン賞を受賞したのは上関原発計画を紹介した上里恵子さん(上関開発計画の根っこを見る会)。「かえってこれを力にしてがんばりたい」と感想を語ってくれました。
←写真:上里恵子さん(上関開発計画の根っこを見る会)
ワースト2位の怒りの鉄拳賞は、北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業(通称:高江ヘリパッド)を紹介した、花輪伸一さん(沖縄・生物多様性市民ネットワーク)に贈られました。
日本最悪の環境アセスに与えられるワースト・アセス大賞は、私がプレゼンした普天間飛行場代替施設建設事業(辺野古)にいただいてしまいました。いただいてうれしい賞ではないので気持ちは微妙ですが、この大変なプロジェクト、問題の多い環境アセス法に、今後ともがんばって取り組んでいきたいと思います。
→写真:辺野古にいただいたワースト・アセス大賞の表彰状
参加者は70名ほどでした。
コンテストの結果については、ワースト・アセス・コンテストのページに詳しく掲載されています。