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沖縄生物学会で自然しらべのご紹介と生物多様性地域戦略の公開シンポジウムに参加してきました。

2012.05.28
活動報告
icon_abe.jpg保護プロジェクト部の安部です。

20120526happyoshiryo.jpg5月26日に沖縄生物学会にて「生き物を調べることからみえてくるもの~自然しらべのご紹介~」を発表しました。質問時間や休憩時間にも多くの方々から、今年の自然しらべのテーマの貝について、問い合わせがありました。沖縄の人や沖縄に興味を持つ人たちにとって貝や砂浜は興味のある場所のようです。

また小学生によるケラマジカのポスター発表などもあり、必ずしも純粋な学問やサイエンス分野と限られたり発表者の年齢等に制限されたりすることもなく、多様な興味を持つ人たちの集まりであったことも意味が大きかったと思います。
その後、沖縄生物学会主催の公開シンポ「生物多様性地域戦略の実効性を高める手立てとは」が開催されました。
花井正光氏(沖縄エコツーリズム推進協議会)が世話人となり、土屋誠氏(琉大理学部教授、環境省生物多様性国家戦略小委員会委員)、富永千尋氏(沖縄県自然保護課)、中嶋博之氏(カヌチャベイリゾート企画総務部)、山崎仁也氏(県立博物館美術館主任学芸員)、吉川秀樹さん(沖縄・生物多様性市民ネットワーク)、渡邉正俊氏(沖縄市美里中学校教諭)が、それぞれ5分間プレゼンを行ったあと、会場の人たちを交えたパネルディスカッションとなりました。

20120526panel.jpg

土屋先生は国家戦略の制定状況について発表され、県自然保護課課長・富永氏からは地域戦略策定の状況を聞くことができました。
土屋先生からは、「生物多様性という言葉は普及しているが、実態が伴っておらず、生物多様性はなぜ大切か?が理解されていない」という問題提起があり、それを受けるように渡邉先生からは「生徒に教えようにも生物多様性はなぜ必要かを考えさせる教材がない」と、心からの訴えがありました。
中嶋氏からは循環型リゾート構想や「観光業界の沖縄モデルを確立し、国外に輸出(産官学&政策)したい」と思い切った提案が出ました。
吉川氏からは「使える地域戦略に!」「世界に誇れる、発信できる地域戦略に!」「沖縄にあった地域戦略に!」と生物多様性地域戦略への期待が延べられました。
渡邉先生からは上記以外にも「沖縄県の生物データがない」「環境教育の教科化が必要」、「横の連携がないのでNGOや企業にオファーをいただいても学校では受けられる体制がない」など、現場からの声が上げられました。
フロアからは生物多様性を主流化するためには拠点となる場が必要、学校の理科の先生をもっと活用して生物のモニタリングができるよう、研究者も行政も助けて欲しいとの声もあがり、活発なディスカッションとなりました。
最後に環境省から現在鹿児島大に移られた岡野さんから世界自然遺産についてお話しがありました。

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