観光と自然保護の両立について、スタッフのコメントが報道されました。
広報・編集部の鶴田です。
今朝の読売新聞の環境面特集で、「ダイバー制限 サンゴ守れ」という記事が掲載されました。
ダイバーの国内のメッカでもある沖縄県の慶良間諸島で観光と自然保護を両立し、息の長い振興策を図るため、サンゴ礁の保護に貢献するダイビング業者の利用を優先させながら、全体の利用ダイバー数を制限することが検討されています。
6月にエコツーリズム推進法の「特定観光資源」に指定されたこと、入水者数の制限、制限区域、業者へのダイバーの配分方法など具体的な方法が検討される、ということが報道されました。
日本の世界遺産やジオパーク、エコーパークなど、自然が豊かな地域はどこも観光と自然保護の問題が付きまといます。
知床や小笠原では利用者数の制限がはじまっていますが、屋久島の縄文杉周辺の立ち入りについては、制限の条例案が否決されています。
今、こうした多数の人が集中して観光で訪れる場所の、保護と利用のあり方については、重要地域である核心部分の区分や、入り込みのルート制限をかけ、段階的に保護策を強くするなどの工夫が求められています。
NACS-J保護プロジェクト部の辻村はこうした地域の制限のあり方について、「それぞれの自然遺産で立ち入り規制を一律に全域でかけるのは難しい。縄文杉や小笠原諸島・南島の価値をどう位置づけるのか。地域で話し合い、観光客の誘導・分散を考えなければならない」とコメントしました。