防衛省「有識者研究会」の中間報告の問題性を探る学習会で発表しました。
保護プロジェクト部の安部です。
10月25日に沖縄の那覇市で行われた沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団主催の、
共有するための学習会』に講師の1人として参加してきました。
急な告知だったにも関わらず40名ほどの参加がありました。
わたしからは、「普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価に関する
有識者研究会とNGOの取り組み」と題し、この4月から地元の団体等と一緒に行ってきた
防衛省や有識者研究会への取り組みを紹介しました。
続いて、沖縄ジュゴンアセス監視団の真喜志好一さんから
『防衛省「有識者研究会」中間的整理を解体する~補正評価書の縦覧に備えて~』と
題したお話しがありました。
続いてフロアを交えてのディスカッションとなり、補正評価書や公有水面埋め立て
申請に備えるにはどうしたら良いのか、熱い議論となりました。
安次富浩さん(縄ジュゴンアセス 真喜志好一さん(沖縄ジュゴンアセス
監視団/ヘリ基地反対協)の挨拶 監視団/建築家)の講演の様子
時を同じくして10月22日の毎日新聞に
「在日米軍再編:普天間移設へ 辺野古のアセス、修正どこまで 年内にも作業終了」が
報道され、わたしからのコメントが掲載されました。
有識者会議が出した中間報告は、事業の見直しや現地調査などアセスの
全面的なやり直しは求めてはいません。私のコメントは
「ジュゴンは絶滅に近いと認めながら、埋め立てはやめず、
絶滅を回避する対策をとるよう求めているが、そんなことが本当にできるのか」
という疑問の部分と、低周波音についても
「予測が難しいからといって事後調査に任せるのは無責任。個人差を考慮して
予測・評価を行うべきだ」という意見が掲載されました。
琉大の環境工学の渡嘉敷健准教授が、普天間飛行場周辺で騒音調査を行ったところ、
のべ12機のオスプレイのすべての機で、辺野古移設の環境影響評価の基準値を越える
低周波音を測定したそうです。
また、埋め立てには本土のダムに堆積した土を利用する案が出されていますが、
「沖縄のための日米市民ネットワーク」の花輪伸一さんも、埋め立て用の土砂の量が
沖縄県で採取される海砂の17.5年分にもなり、本土から持ち込むときに外来種の
チェックが不可能であるなど環境に与える悪影響と、莫大なコストがかかることの
コメントが掲載されています。