「グレートバリアリーフ」が世界自然遺産の資格を剥奪される!?
保護プロジェクト部の安部です。
現在、奄美・琉球諸島を世界遺産の候補に入れるかどうかが検討されています。
●「奄美・琉球」暫定リストへ 世界遺産候補 (琉球新報)
一方、世界最大のサンゴ礁で1981年に世界自然遺産に登録されたグレートバリアリーフが世界自然遺産の資格を剥奪されるかもしれない、というニュースが入ってきています。
(→グレートバリアリーフのサンゴ礁)
昨年6月、ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、オーストラリアに広がり世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフが開発の脅威にさらされており「危機にさらされている世界遺産」に指定される可能性もある、との報告書を発表しました。
グレートバリアリーフはオーストラリアという国のシンボルともなっていますが、近年、サンゴの白化、サイクロン、オニヒトデの大発生などにより健康度が低くなっています。
報告書には、石炭やガス輸出に伴う港湾開発などがサンゴ礁への脅威となっている現状が指摘され、保全の姿勢に改善が見られない場合は今年2月に危機遺産としての指定を検討するようにと書かれています。
現在、海に出ている船は約4000隻ほどですが、計画されている通りに港湾開発が進めば一気に7000隻となってしまいます。
今月に入り、オーストラリアの複数の環境団体が「サンゴ礁のために戦う」キャンペーンを政治家に対して開始しました。
さて来月に迫る結論はどうなるでしょうか?
(→長さ1mにも及ぶ大きなシャコガイ(オオシャコガイ)がいるグレートバリアリーフ)
2013年1月に届いたニュース(英語版):
●Great Barrier Reef could be stripped of heritage status
2012年6月のニュース(日本語版)
●グレートバリアリーフは「危機遺産」指定も=ユネスコ (時事通信社)
●ユネスコ、乱開発でグレート・バリア・リーフ危機と発表 (日豪プレス)