多摩動物公園でのカヤネズミ・市民調査企画展が無事終了しました
こんにちは、保護・研究部の後藤です。
7月3日から始まった企画展「草原の小さな住人 カヤネズミ-身近な自然を見つめ、調べ、支えてゆく-」ですが、7月29日に無事に終了しました。
開催期間中たくさんの方にお越しいただき、カヤネズミのこと、そして市民調査のことをお伝えすることができました。
最後の日曜日となった27日、チラシを見て「このイラストのカヤネズミが可愛くて」といらしてくださった方や生物学を専攻されているという大学生、動物園に学芸員実習で来ていた学生さんたちなど、さまざまな方に会場にお立ち寄りいただきました。
また、この日は、NACS-Jが今年度から始めたボランティア登録制度を通じて応募いただいたボランティアさんにも展示解説などのお手伝いに来ていただいたおかげで、カヤネズミのこと、そして市民調査のことも多くの方に伝えることができました。
▲完成した「特大ぬりえ」!
期間中の土日に実施していた「カヤネズミ特大ぬりえ」(上写真)も、この日が最終日。
さまざまな色が付け足されてとてもカラフルな塗り絵が完成しました!持ち帰り用の小さな塗り絵でも、カヤネズミの巣で使われている一本一本の草の筋を別々の色に塗り分けられたものや、一度塗ったところに色を重ねて豊かな色合いに調整されたものなど、個性豊かな作品ばかり。一面緑色と想像しがちの草はらですが、子どもたちの目にはもっと複雑で繊細な世界が見えているのかもしれません。
▲塗り絵に参加してくれた子どもたち
来場者の方からは、「全国で市民団体の方が各地でこんなに調査や保全活動をしているのを初めて知りました」と驚かれる方や「今度身近な草はらでカヤネズミがいるか、そおっと見てみたいと思います」と言ってくださる方もいらっしゃいました。
今回の企画展では、会場をご提供いただいた多摩動物公園さんや展示の面でたくさんお力添えをいただいた全国カヤネズミ・ネットワークの皆さん、そして今回ポスター展示でご協力をいただいたモニタリングサイト1000里地調査を実施されている各地の市民の皆さんなど、本当に多くの方のご協力をいただきました。心から感謝申し上げます。
最後に、期間中、ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
この企画展が、身近な場所で川原などの草はらを見つけたときに「カヤネズミがここにもいるかもしれない」「草はらにはいろんな生きものたちが暮らしているんだ」と思い出すようなきっかけになれば幸いです。
そして、NACS-Jでは、これからも草はらや里やまの自然環境を次の世代に残していくために、自ら調べて自然の変化をつかみ守る力へと変えていく「市民調査」の輪を広げていきたいと思います。
この機会にカヤネズミや市民調査について関心を持っていただけた方は、自分でもっと草はらについて観察して調べてみる、身近な公園で実施されている市民調査に足を運んでみる、そうした団体を支援する、いろんな方法があると思いますので、ぜひ何か一歩を踏み出してみてください。
【おまけ】
企画展全体は終了しましたが、実は、会場ではもうしばらくカヤネズミさんを見られるのだそうです。
また、引き続き、全国カヤネズミ・ネットワークさんとNACS-Jで集めた里やまと草はらの生きものたちのいる風景の写真は展示されるので、多摩動物公園に行かれた際には、ぜひ見に来てくださいね♪
▲カヤネズミの展示
▲里やまと草はらの生きものたちのいる風景