10月14日 国連生物多様性の10年の”日”を作っています。
保護・研究部の道家です。
タイトルで「10年の日」を作るというと、10年なのか1日なのか結局何を作っているかよく分からないと思われたかもしれませんが、
韓国ピョンチャン市で開催中の、愛知ターゲット達成状況の中間評価を行う「生物多様性条約第12回締約国会議(CBD-COP12)」(2014年10月6日~17日)での取り組みです。
愛知ターゲットは、2010年愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)の最大の成果の一つです。
自然からの様々な恵みを将来にもたらす生物多様性を、保全し、持続可能に利用し、利益を公正衡平に配分するためには、現場でも政策でも、あるいは企業・政府・NGOといった立場毎にありとあらゆるやらなければいけないことが考え付くところです。
それらは数千生まれてもおかしくないアクションを“20”にまで集約して、目標設定できたのですから、改めてこれはすごいことなのです。
その愛知ターゲットの合意を見越して、
この成果を最大限に活かすために、日本の市民が仕掛け、実現したのが「国連生物多様性の10年2011-2020(UNDB)」でした。
愛知ターゲットを一環境条約の目標に留めず、国連目標に位置づけさせるものです。
そして確かにこれを機に、国際環境条約間の連携や、貧困撲滅や農業などに関わる国連機関の生物多様性分野への積極的な参加が始まっています。
「CBD-COP12で、愛知ターゲットの中間評価をするなら、愛知ターゲット達成を支える“日本提案の仕組み”であるUNDBの評価をしよう。愛知ターゲット実現のために更なる行動の加速が必要ならば、それを支えなければならないUNDBの新しい一歩を踏み出すイベントを設けよう」ということで、現在その特別な一日を日本自然保護協会の国際担当である私のほうで企画調整(プロデュース)しています。
(→準備中の会場となるCEPAフェアのステージ)
「UNDBの日」とした明日、10月14日には、UNDBを活用して全国的な活動を展開する3カ国(ドイツ、中国、もちろん日本)と世界レベルの活動を牽引する生物多様性条約事務局による「2020年のロードマップ」を議論する午前の部、
ユース・市民・自治体・企業といった立場ならではの取組みや立場を超えた連携を進めた事例共有を行う午後の部、そして、
国際条約事務局長、国連機関総長、各国大臣クラスが集まり、更なる取組みを公に約束しあう夕方の「ハイレベル会合」と、朝から晩までイベントを行うことになりそうです。
国連の10年の流れを変える一日を、一介のNGO職員が企画しているというのはイマイチ想像できないことですが(私自身が一番そう思っています)、
想いを共にする、生物多様性条約事務局、国連生物多様性の10年日本委員会を支える環境省や多くのセクターの委員団体の全面的な協力を得て、確かに実現に向かっている取り組みです。