赤谷プロジェクト企画運営会議が開催されました。
エコシステムマネジメント室の朱宮です。
9月11日、群馬県のみなかみ町役場新治支所で今年度初めての赤谷プロジェクト企画運営会議が開催されました。しばらく、雨が続き久々の晴れ間でした。地域協議会から2名、林野庁から8名、日本自然保護協会から4名、町から1名、県から1名、環境省から2名の18名が参加しました。
前日に日本自然保護協会の事務所で開催したモニタリング会議の報告も行いました。報告事項は、9月5日に綾町で開催された綾プロ10周年記念フォーラムの様子(詳細はこちら)、環境省からは谷川、三国峠に設置された登山者カウンターの結果(7~8月:谷川7万人、三国1万人)、利根沼田署からは事業伐採の状況、みなかみ町からはエコパーク申請準備状況などが報告されました。
そのほか、関東森林管理局が中心になって進めている「第5次地域管理経営計画(利根上流森林計画区)」別冊(2016-2020)の素案について説明がありました。5年ごとに見直される国有林の管理経営計画書に盛り込むべき内容について検討をしているのですが、今回は、これまで10年間以上観察を続けたクマタカを指標にした森林施業のあり方を書き込んだ計画となっており、とても先進的な内容であると思います。林野庁の職員自らが計画に積極的に携わっていることも特筆できます。また、ニホンジカの低密度管理に関する知見も盛り込まれます。
私が関わってきている宮崎県の綾の照葉樹林プロジェクトでは、このようにプロジェクトで行ってきた試験を具体的に計画の中に盛り込む、ということがまだ足りない部分でもあるので、綾プロでも今後、赤谷プロジェクトのこうした動きを取り入れていきたいと思います。
また、議論の中ではモニタリング会議のあり方についても提案がありました。赤谷プロジェクトでは7つのワーキンググループがあり、モニタリング会議はそれを連携させるための会議ですが、現状では、各ワーキンググループがそれぞれ個別に報告をしている形となっています。この体制だと連携が生まれにくいので、複数のワーキンググループを有機的に連携させるためにもモニタリング会議では、あるテーマについて各ワーキングがどのように考えるか意見をもらう形にしてはどうかという提案がありました。