赤谷プロジェクト発足後すぐに設置した試験地、今どうなってる?
エコシステムマネジメント室の朱宮です。
9月24日~25日、赤谷の小出俣に設置されたカラマツの人工林の伐採跡地に設置された試験地の植生調査に参加しました。
▲調査前のブリーフィング
あいにくの雨模様でしたが、大学生や地元の方も参加し、ヒルにおびえながらも楽しく調査をしました。
ここは赤谷プロジェクトが発足してすぐの9年前に設置された試験地で、当時は草本類が多く、背丈に届かないくらいだったようですが、すでに7~8mの樹高にまで達していました。ア
ブラチャン、エゴノキ、ヤマモミジ、ウワミズザクラが多く、当時は優占していたと思われるタニウツギやタラノキなどはわずかに残っているにすぎません。
アブラチャンやウワミズザクラは、萌芽幹が多く見られいち早く再生したことを伺わせます。当時の組成をよく知っている藤田(日本自然保護協会)に聞くと、ここのカラマツ試験地は自然林から遠くブナなど新規に侵入する個体はあまり期待できないとのこと。そのため、人工林を伐採し、自然林を効率的に復元するためには伐採する際にできるだけ残存する広葉樹を残すことが重要だと考えています。
▲試験地の案内板
▲調査の様子