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NbS

日本自然保護協会(NACS-J)では、地域の自然を保護することが、観光を含む、長期的な地域の魅力向上につながることを訴えながら、自然保護運動を展開してきました。このような自然を守り、賢明に活用することで地域や社会の課題解決にも寄与していくという取り組みは、世界各地でも起きており、現在、「自然に根差した解決策(Nature-based Solutions=NbS)」という言葉で表現されます。

NACS-Jでは、1994年に、日本で初めて「エコツーリズムガイドライン」を発表。自然を守り、守られた自然を観光等で持続可能な利用を進め、観光収入等をさらに自然の価値を高めることに活用する循環の重要性を訴えました。

2003年には、かつてスキー場や産廃処分場などの開発が計画された、群馬県みなかみ町とそこに広がる国有林を舞台に生物多様性の復元と地域づくりを目指す「赤谷プロジェクト」を、林野庁・地域協議会と立ち上げました。この赤谷プロジェクトは、自然を守りつつ社会課題解決をめざすNbSのモデル地域として、様々な連携を生み出し、そのノウハウを各地に広げる地域支援も進めています。

その他にも、自然が持つ自然災害のリスクや影響の緩和や防止(生態系を活用した防災・減災)、自然と家畜・飼育動物と人の健康や健全性の同時達成を図ることで野生動物由来感染症の発生や拡大の予防にもつなげるワンヘルスアプローチなど、さまざまな社会課題に自然が持つ力が認められつつあります。

NACS-Jでは、自然保護をより一層進めつつ、自然を守ることで気候変動の緩和と適応、地域活性につなげる「自然に根差した解決策(Nature-based Solutions=NbS)」を、進めていきます

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