三陸復興国立公園-インフォメーションセンターのガイド研修に行ってきました。
プログラムオフィサーの大野です。
3月14日、岩手県大船渡市にある碁石海岸インフォメーションセンターのスタッフの方を対象とした自然観察会のガイド技術研修会の講師を行ってきました。
▲リアス式海岸の荒々しい景観はジオパークにも認定され、環境省「みちのく潮風トレイル」のコースにもなっている。
碁石海岸インフォメーションセンターは、震災後にキャンプ場と合わせリニューアルされ、穴通磯などリアス式海岸の景観や自然を楽しむ拠点となります。大船渡市観光物産協会等のスタッフ5名の方を対象に、レクチャーとワークショップ、フィールドワークを1日じっくり行う研修プログラムになりました。
▲レクチャーでは、生物多様性とは何かから自然観察会の基本などをお話ししました。
ワークショップでは、碁石海岸の魅力をたくさんあげてもらい、そこから観察会や催し物のテーマになることを考えてみました。波間に小石が転がる音を聞こうとか、夏にマツ林に咲く花々の「花ごよみ」を作ろうとか、満天の星空がきれいなはずだからキャンプ場利用者に何かできないか・・・など、現地で毎日勤めている方ならではのアイディアがたくさん出てきました。
最後は、自然観察指導員講習会と同じようにミニ観察会を計画して実際にやってみることをしました。地域の特徴であるツバキ、碁石をテーマに、2~3人のチームワークよく模擬観察会が披露され、最後に一日をふりかえり研修を終えました。
▲座学よりもフィールワークで、五感をつかった観察や自然の見方などをやりました。年中多くみられるウミネコの顔やクチバシの色をじっくり観察しました。この方法は講習会講師の秋山幸也さんが提案してくださったものです。
▲碁石海岸の魅力をできるだけあげてもらい、グループ分けし、共感するテーマに「いいね!」で投票。意外な魅力が出てくるものです。
▲碁石海岸なので、やっぱり浜におりて丸い石をさがそう!というミニ観察会。
この碁石海岸は、2014年7月に第488回自然観察指導員講習会を開催し、2015年5月にフォローアップ研修会を開催した場所で、そのご縁から研修講師のご依頼でした。
スタッフの方も研修内容に積極的に取り組んでくださり、また大船渡市立博物館や環境省自然保護官事務所とも隣接したインフォメーションセンターのため、今後の東北復興のなかで、地域の自然を活かした展開が楽しみです。
【過去の記事】
7月5~6日、岩手県大船渡市にて自然観察指導員講習会を開催しました。
東北の復興に向けて、地域の魅力を知り、自然観察会のコツを学ぶ研修会を開催しました。