GWの最後の週末、赤谷サポーターの皆さんと「赤谷の日」の作業をしてきました!
エコシステムマネジメント室の朱宮です。
5月7~8日、赤谷プロジェクトの「赤谷の日」に参加しました。今回の活動としては、いきもの村環境整備、ホンドテンモニタリング、南ヶ谷湿地調査を行いました。
▲赤谷サポーターの皆さん
いきもの村環境整備は、いきもの村の山側にある活動場所にススキが入り、藪になってしまうので根を掘り返し拡大を防ぐ作業をしました。
ホンドテンモニタリングは旧三国街道周辺を歩き糞を確認してきたそうです。
南ヶ谷湿地はクロサンショウウオの卵塊の確認や昨年度ヨシの刈り取りをした場所の状況を確認にいきました。
私自身は、7日の午前中は、8日に予定している小出俣試験地のシカ柵設置の下見のため、茂倉沢に設置してあるシカ柵を関東森林管理局の山口さん、赤谷センターの魚住さん、藤木さんと一緒に確認に行きました。茂倉沢に設置されたシカ柵は倒木により一部破損していたので修理が必要であることがわかりました。倒木をのこぎりで除去してネットを仮止めしてきました。
▲茂倉沢に設置されたシカ柵
お昼に一度、いきもの村に戻り、環境整備をしている場所でご飯を食べました。
▲いきもの村周辺の環境整備の様子。暑い日差しの中で掘り返しの作業はたいへんそうでした。
午後は、南ヶ谷湿地と呼んでいる大峰山山系周辺に見られる湿地の保全作業を見に行きました。面積は2ha弱くらいでしょうか。クロサンショウウオやモリアオガエルなどの両生類やミズチドリやウメバチソウなどの希少な植物も見られるそうです。
▲南ヶ谷湿地
しかし、近年ヨシが拡大し、陸地化する中で湿地の開放水面も減少しつつあり、赤谷サポーターの方々も心配しています。
そこで、湿地をいくつかの地域に区分し、一部で刈り取り作業を行いました。昨年ヨシを刈り取ったところは池の向こう側の緑色に見える部分だそうです。今後経過を見ながら保全対策を行っていきます。湿地は時間が経過すると遷移が進んでしまうので、どのように保全を行うのがよいか試行錯誤が続いています。
翌8日は、小出俣試験地に設置されたシカ柵が雪のためにすべてのポールが折れてしまったため再設置する作業を行いました。
▲小出俣試験地におけるシカ柵設置の前の打ち合わせ。
5月とはいえ日差しはきつく汗をかきながらの作業となりました。まずは、破損したシカ柵を撤去するのですが、ネットが成長した植物に絡まりできるだけ痛めないように除去するのに時間を要しました。設置に関してもわかっている人がいないので、現場でいろいろ試行しながら夕方にようやく内側のネットを張ることができました。さらにシカが近づかないように補助のネットを外側に設置していきますが、時間がなくなりあとは赤谷センターの方にやっていただくことにしました。雪国でシカ柵をメンテナンスするのは難しいので、積雪期はネットを下げるなどの工夫が必要になるかと思います。
▲絡まったネットを除去する日本自然保護協会の松井