全国的にも貴重な奇跡の原っぱ「そうふけっぱら」(千葉・印西)の保全を求めて 3つの学会が要望書を提出しました。
●プレスリリース『全国的にも貴重な「そうふけっぱら」の保全を求めて3つの学会が要望書を提出』(PDF/251KB)
2013年6月13日
全国的にも貴重な「そうふけっぱら」の保全を求めて
3つの学会が要望書を提出しました
千葉県印西市の千葉ニュータウン21住区開発用地内には、絶滅危惧種27種などが生育する「そうふけっぱら(草深原)」と呼ばれる50haもの大草原が奇跡的に残されています。
この場所の造成工事が今年から本格的に再開されていることを受け、このたび生物学の研究者から構成される3つの学会(日本生態学会、日本植物分類学会、千葉県生物学会)から、この場所の重要性と保全の必要性を訴える要望書・意見書が、千葉県知事及び事業者(千葉県企業庁長・都市再生機構理事長)・印西市長に提出されました。
写真右手前:西田治文氏(中央大学教授、千葉県生物学会会長)、右手奥:吉田正人氏(NACS-J代表理事)
●全国的に草地環境が姿を消す中、ニュータウン開発が半世紀近く中断していたことで当地には保全上重要な草地環境が大規模に残されています。昨年から地元市民団体(亀成川を愛する会)や日本自然保護協会によって事業者・県への要望書の提出やシンポジウムの開催などの保護運動を行っています。
●各学会からは、「そうふけっぱら」の自然環境が全国的な視点からみても非常に重要であることが改めて指摘されました。
●日本生態学会からは①造成工事の一時中断と土地利用の再検討、②自然環境の調査と保全の計画立案、③学術的調査への協力、が要望されました。
●千葉県生物学会からは①この自然環境・文化資産の保全とそれを活かしたまちづくりの展開、②自然・文化資産の調査と保全のための早期対策などが要望されました。
●日本植物分類学会からは、奇跡的に残された豊かな自然環境を地域自然として活かし、自然と共生する都市計画を策定するべきであるとの意見が出されました。
●39の学会が加盟する「自然史学会連合」からも要望書の趣旨に賛同する決議がなされました。
参考資料:
・日本自然保護協会と亀成川愛する会が提出した要望書
・日本生態学会の要望書
・日本植物分類学会の要望書