「自然資源を活かした地域づくり実現塾」を東京と能登で開催しました!
全国の里やま地域では人口減少に伴いさまざまな社会課題に直面しています。人の営みと共に形成された里やま自体も、生活様式の変化によって「暮らしの場」から「活用の道筋のないお荷物」へとなりつつあり、その生物多様性も急速に失われていっています。
今年度、NACS-Jが新しく取り組んでいる「自然資源を活かした地域づくり実現塾」では、地域課題の解決のために、里やまなどの自然資源を現代に合わせた形で活用する方法を探り、実行に移すためのアクションプランをつくることのできる人材の育成を目指して、東京と能登(石川県)の2回に渡り合宿研修を実施しました。2016年11月に開催した能登研修では、能登の自然と文化を活かしたさまざまな地域づくりの実例を学ぶ講義や現地実習に加えて、全国から集まった研修生がそれぞれのアクションプランの練り上げを行いました。その結果、地元の白砂青松を再生するために新たな松の葉の活用を考えたプランや、かつての入会草地を大人から子どもまでが遊べる新たな憩いの場として再生するプランなど、多様なプランが出来上がり、いくつかはすでに実現に向けての動きが生まれています。
2017年1月22日には東京・両国で、生物多様性の保全の観点から現代の社会課題に取り組む全国の事例を紹介し、今後の地域の生物多様性保全の担い手育成について考えるシンポジウムを開催します。シンポジウムの中でも本研修を紹介し、今回生まれたアクションプランも紹介する予定です。また今後、本研修の内容を盛り込んだ学習会を大阪、愛知、岩手で順次開催します。ぜひご注目ください!
▲みんなで集合写真!
▲能登まるやま組での現地実習。里やまで見られた植物を並べて参加者同士の知識を共有。