2016年1・2月号(No.549) 特集:石ころの世界はワンダーランド!!
今月の表紙
第2回フォトコンテスト優秀賞
ベニマシコ
撮影・解説 重田幾男
林に続く休耕田を埋め尽くすセイタカアワダチソウ。地面には昨夜の雪が薄く積る。普段は人影を見れば茂みに隠れ、声はすれども姿を見せないベニマシコが、お腹をすかしているのか、朝の凍てつく寒さの中、しきりにセイタカアワダチソウの種子をついばんでいる。両ほほにはアワダチソウの種子がつまっていそうだ。その顔は、名前の由来通り赤ら顔のニホンザルに似ていなくもない。この写真を撮影した広島では冬鳥。北国で子を育て、越冬のために飛来する。
CONTENTS
★特集★
石ころの世界はワンダーランド!!
普段何気なく目にする石ころも、立ち止まってよく見ればいろいろな違いが見えてきます。
この違いは、それぞれの石がたどった何億年という壮大な地球のドラマの中で生み出されてきました。石の多様性は地形の多様性を生み、そこに暮らす生きものの多様性をはぐくんでいます。
今回の特集では、地域の自然環境を知るための大事な要素である「石」の魅力と観察のポイントを紹介します!!
★活動クローズアップ★
●さまざまな報道がされるなか、現場では着々と埋め立て作業が進められる辺野古の海。
●自然しらべ2015砂浜ビンゴ! 結果がまとまりました。
★活動クローズアップPICK UP★
ネオニコチノイド系農薬が生態系に与える問題の解決法を考える
ネオニコチノイド系農薬などの「浸透性殺虫剤」が、ハチや鳥などの生物の減少を招いているのではないかと、国際的な論争が起こっています。日本でも広く使用され、赤とんぼの減少を招いているとされていますが、高齢化が深刻な日本の農業にとってこの農薬が不可欠なものとなっていることもあり、規制や代替案についての議論は進んでいません。NACS-Jは11月21日に東京でシンポジウムを開き、今後の適正利用に向けた議論を行いました。
★今日からはじめる自然観察★
春の七草をみつけよう
道端でも見かける身近な草たちが、1月7日に食べる七草がゆの具材に名を連ねています。旧暦のころからの習慣のため、現在の新暦1月7日に探すには少し早いですが、冬から春の成長・変化も観察してみましょう。
★シリーズ 新 生命の輪★
地質が多様だと生きものも多様?
流域地質で変わる川の底生動物の多様性
多様で複雑な地質の日本列島。すぐ近くにありながら、地質の異なる川の中をのぞいてみると、そこに暮らす生きものの顔ぶれにも違いがあることが分かってきました。
★NEWSハイライト★
●琵琶湖のホンモロコの子どもは春は雌、夏は雄が多い
●ハナノキの自生地がリニア工事の残土処分予定地に!
●ニホンジカ どこの地域にどのくらい?
★読者の広場
掲示板/お便り/次号予告・新入会員/Nature Navi
★BOOK&PRESENT
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