2015年9・10月号(No.547) 特集:辺野古・大浦湾 生きものたちの物語
今月の表紙
フォトコンテスト優秀賞
撮影・解説 猪原 樹
CONTENTS
★特集★
辺野古・大浦湾
生きものたちの物語
さまざまな環境がそろった宝箱
米軍基地移設に伴う埋め立て問題で揺れる沖縄県名護市の辺野古・大浦湾。沖縄島中部の東海岸に位置する大浦湾は、世界の生物多様性のホットスポットのひとつとされる日本周辺海域の中でも極めて生物多様性の高い場所です。この海域からは262種の絶滅危惧種を含む5334種もの生物が記録され、新種や、国内ではここでしか見つかっていない生物も数多く生息しています。
この生物多様性の高さを生み出しているのは、辺野古・大浦湾一帯の自然がこれまで大きな開発の影響を受けず残されてきたこと、そして、豊かなサンゴ礁があるだけでなくマングローブや干潟、浅瀬の海草藻場、砂泥質の海底など、多様な環境が隣り合って存在していることです。環境の多様性が、生物の多様性を生み出しているのです。辺野古・大浦湾の海は、開発などで失われてきた沖縄の海の豊かさを今も私たちに教えてくれる、かけがえのない自然環境です。
★NACS-J
活動クローズアップ★
●沖縄と奄美の自然破壊について再考を求める要望書を出しました。
●自然保護の立場から、安全保障関連法案に反対する緊急声明を発表しました。
●ネオニコチノイド農薬問題に関するシンポジウムを開催します。
●大型猛禽類生息地保全に配慮し、国有林を利用したバイオマス発電のしくみを立案中です。
●「持続可能な社会と自然エネルギー研究会報告書」が完成しました。
●「\さぁ、自然を感じる毎日へ/わぉ! わぉ! 生物多様性プロジェクト」始動!
●自然観察指導員講習会を東京、福島、熊本、千葉、大阪で開催します。
●五感で観よう! ネイチュア・フィーリング研修会・茨城のお誘い。
●指導員フォローアップ研修会「地域の自然を理解して観察会のコツを学ぶ」開催しました。
★今日からはじめる自然観察★
頭のとがったバッタ
1種類じゃないの?
★シリーズ 新・生命の輪★
居候先に合わせて進化するイソウロウグモ