今月の表紙
ニホンザル
★会報フォトコンテスト優秀賞★
撮影・解説 下釜 新次郎
大阪府にある箕面の滝を撮影していると、1頭の野生猿が山から出てきて木の上からあたりを見回しながら、食べ物を持っていそうな人間を物色し始めました。 すぐ近くに「猿に餌を与えないでください」の看板があるのですが、滝を見に来ていた母子がサルに餌を投げ与え始めました。母子には悪いと思いましたが、「餌をやったらあかん」と注意しました。母親の方は少しムッとしていましたが、ルールとマナーは守るべきだと心から思います。
CONTENTS

★お正月特別企画 ★
お雑煮の多様性と生物多様性
こんなにいろいろ日本のお雑煮!
お正月に日本各地で食べられているお雑煮は、実はとても多種多様です。もともとお雑煮は、年越しの夜「年神様」に供えた餅と地場の産物を、年明けにひとつの鍋で煮て食べたもの。家々に一年の実りと幸せをもたらす年神様とともに食べるお雑煮は、豊かな暮らしと自然の恵みへの祈りが込められた大切な行事食でした。各地のお雑煮を見てみると、日本人の暮らしを支えてきた多種多様な自然の恵み、「生物多様性」の姿が見えてきます。
●お雑煮から見る地域の風土
★特集★
愛知ターゲット中間評価発表!
生物多様性条約第10回締約国会合(COP10)が日本で開催されてから丸4年が経過しました。COP10で「人と自然の共存」を目指しつくられた「愛知ターゲット」の達成年は2020年。今、折り返し地点に差しかかっています。目標達成のために、今必要なことは何か? 2014年末に発表された愛知ターゲット中間評価から探ります。
●愛知ターゲットとは?
●COP12で決まった世界の指針
●NACS-Jが日本の進捗状況を分析! 世界と日本の進捗状況
●まとめ 愛知ターゲットを広げて自然豊かな未来をつくろう
NACS-J活動クローズアップ
●新年のごあいさつ
●赤谷の森で侵入初期段階のニホンジカの予防的な対策の検討を始めました。
●辺野古の埋め立て計画を何とか止めるため、あきらめず活動を続けています。
●エコツーリズム推進検討会に参加しています。
●ラムサール条約湿地・中池見湿地で保全・活用計画策定を進めています。
●IUCN世界公園会議の参加報告。保護地域の主役は、国から市民・地域住民にシフト。
●NACS-J市民カレッジが全国へ!!
●セミナー「観察会の道具箱」シリーズ 自然のしくみと絵本活用を学べます。
●たくさんのご参加ありがとうございました! 「自然しらべ2014 赤とんぼさがし」
●“日本自然保護大賞”授賞式を開催します。
自然を守るあの手この手
登山道の荒廃を防ぐ新しい工法
(松田益義/㈱MTS雪氷研究所。㈳日本雪氷学会理事。至仏山環境調査専門委員会委員)
★今日からはじめる自然観察★
冬になると、常緑樹も落葉樹も冬芽をつくって春を待ちます。葉が落ちて皆同じように見える落葉樹も、枝をよく観察してみると、とても美しく豊かな表情を持っています。今回は落葉樹の冬芽を観察してみましょう。
★シリーズ 新・生命の輪 52★
枯死木を取り巻く生物多様性
森の中にひっそりとたたずむ枯死木。よく見るとたくさんの生きものであふれています。この枯死木と生きものたちの関係が、少しずつ明らかになってきています。
★NEWSハイライト★
●サルの年による食べ物の変化が生物多様性の維持に貢献
●山梨・2014年の記録的な大雪がシカに与えた影響
●持続可能な開発のための教育 ユネスコ世界会議が開催
★読者の広場
掲示板/お便り/次号予告・新入会員/Nature Navi
★BOOK&PRESENT
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