2014年9・10月号(No.541) 特集:トンボの不思議をさがしに
今月の表紙
ナツアカネ
撮影・解説 伊藤 信男
ナツアカネは、アキアカネとともに赤とんぼの代表種で、成虫は6月上旬に羽化して12月上旬まで見られる。アキアカネは夏の暑さを避けて山地に移動して過ごすが、本種は平地の林の中で生活する。この日、ツクツクボウシの声に誘われて足を踏み入れた林で、赤とんぼが目に飛び込んできた。それは、すぐにナツアカネのオスと分かった。複眼から体全体が真っ赤になり美しい個体であった。
CONTENTS
★特集:トンボの不思議をさがしに
私たち日本人にとてもなじみ深い昆虫、トンボ。水中から森の中までさまざまな環境を利用するトンボたちの暮らしには、日本の風土や文化がさまざまな形でかかわっています。そんなトンボたちの秘密を知れば、私たちの暮らしも見えてくる……
あなたの街では、どんな場所に、どんなトンボが暮らしていますか? 一緒に探しに行きましょう。
- なぜトンボは日本人に愛されるのか?
上田哲行(石川県立大学生物資源環境学部教授) - 海を渡るウスバキトンボの謎
新井 裕( NPO法人むさしの里山研究会理事長) - 3億年の地球環境変動に鍛えられたトンボたちの能力とは?
生方秀紀(トンボ自然史研究所代表/北海道教育大学名誉教授) - トンボの宝庫はどんな場所?
和田茂樹((公社)トンボと自然を考える会会員) - 地域で守るトンボの楽園
インタビュー:福井順治(桶ケ谷沼ビジターセンター所長) - トンボを身近に感じる暮らしはじめませんか
萩原正朗(NACS-J教育普及部)
★NACS-J活動クローズアップ
- 【辺野古】新たに判明した事実から埋め立ての中止と、科学的調査を行う時間の確保を求めます。※7月9日の記者発表資料はこちら
- ヒノキの自然林復活事業と保護林制度の見直しが始まりました。
- 沿岸の回復力と生態系サービスに注目し、被災地で活動しています。
- 改正された海岸法。海岸管理に住民が主体的にかかわる場の実現を目指します。
- モニ1000報告書が完成! 初めての全国調査から里やまの生物の減少が明らかに。
- カヤネズミを通じて草はらの保全を考えるシンポジウムを開催しました。
- 新幹線建設の影響評価を確実に行うよう要望書を提出しました。
- 港区の自然教育園(東京)で 「森で学ぼう! 親と子の環境教室」開催します!
- 10~11月は、自然観察指導員講習会を京都、大分、埼玉、新潟、神奈川で開催!!
講習会の詳細はこちら - 五感を活かした自然観察会の開き方、教えます。ネイチュア・フィーリング研修会(東京)
★今日からはじめる自然観察「ひっつき虫を探そう」
秋から冬にかけては、まさにひっつき虫シーズン。ひっつき虫とは、昆虫ではなく、動物や人間にひっついてくる植物のタネ!どんな方法でくっついているのか、ルーペで観察してみてください。
★自然を守るあの手この手
被災地の中高生と理想の海辺を提案する
★シリーズ 新・生命の輪 50
アサギマダラの相棒フジバカマを守る
古くから、身近な植物として人々に親しまれてきたフジバカマ。実は、アサギマダラたちにとっても大事な役割を持っていると考えられています。
近年減少し続けているフジバカマの保全の取り組みをご紹介します。
★NEWSハイライト★
- 都市部とは違う農村地域のカラスの暮らし
- 100年後には日本の植物の370種以上が絶滅?!
- ネオニコチノイドの危険性を世界の科学者グループが警告
★読者の広場
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