2012年7・8月号(No.528)
特集:みんなでつくる海洋保護区
夏バテ防止になるといわれているウナギが今、世界的に減少し、最近ではアメリカ政府が絶滅の恐れがある野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約の対象種にウナギ加えることを検討していることも報じられています。
ウナギをはじめとして海の資源を守るた方法のひとつに「海洋保護区」があります。会報『自然保護』7・8月号の特集では、漁業資源が減少している問題についての解説と海洋保護区の必要性を紹介しています。(詳しい記事はこちら)
今月の表紙
セボシウミタケハゼとシャコガイ
表紙の写真は、鹿児島県屋久島の海で撮影したシャコガイの軟体部分(外套膜)とその上にいるセボシウミタケハゼ。ハゼ類は種ごとに特定の環境を好む傾向があるのだが、このハゼの生活環境は多様性に満ちていて、シャコガイのほか、スリバチ状のサンゴの裏側、カイメン類、ロープ、捨てられた瓶の上など、いろんな場所をすみかとして利用している。セボシウミタケハゼは、シャコガイでは、普段、殻の外側に張り付いていることが多く、殻の上に産卵床をつくる。
★特集:みんなでつくる
海洋保護区
豊かな海の恵みに支えられて成り立つ、私たちの暮らし。この海の豊かさを保ち、持続的に利用していくために、今、世界的に注目されているのが海洋保護区の設定です。
海の恵みを未来に引き継ぐために、どのような海洋保護区が必要なのでしょうか。・海洋保護区ってなに?
・日本の海洋保護区はどこにある?
・なぜ今、海洋保護区?
・止まらない漁業資源の激減!
・全国で自然の海辺が消えていく
・世界に誇る日本の海
・既得権益を「聖域」としてきたツケ
・生物多様性保全を目的にした海洋保護区をつくろう
海辺で貝がらをさがそう!
(山下博由/貝類多様性研究所)
毎年、NACS-Jは身近な生きものをみんなで調べる「自然しらべ」を開催しています。今年のテーマは「貝がら」。貝がらさがしに出かけてみませんか。
★塗って送って
伝えよう日本の自然
東北応援シリーズ ⑥ 青森県・奥入瀬渓流
今号とじ込みの絵ハガキに、オリジナルの色を塗って自然への想いを込め、お友だちやお知り合いに送ろう!
くわしい内容は、こちらでご覧いただけます。
★NACS-J活動クローズアップ
・北海道の保護林拡大。5地域で「森林生物
遺伝資源保存林」の検討が始まりました。
・赤谷の自然林復元100年モニタリング調査会にご参加ください!
・あなたも自然を守るボランティアリーダー
自然観察指導員になりませんか?
・里やまの全国的な変化をとらえるためにモニ1000里地調査地&調査者を追加募集します!
・みどりの日のネイチュア・フィーリング自然観察会は大盛況でした!
・生物多様性の道プロジェクト「自然を活かしたまちづくり・震災復興を支援します。」
グリーン復興と生物多様性座談会 in名取(宮城県)
シンポジウム 「いのちを育む 印西の原っぱ」(千葉県)
★2012活動レポート
・2011年度の主な成果
・NACS-J決算レポート
・2011年度寄付サポーター
・2012年度の事業計画
★シリーズ新・生命の輪 37
アオイガイで読み解く海の変化
(志賀健司/いしかり砂丘の風資料館 学芸員)
砂浜で人目を引く、白くて美しいアオイガイ。自然しらべ2012「貝がらさがし!」の対象種のひとつにもなっているこの貝がらの漂着数を調べてみると、現在や過去の海の変化が見えてきました。
★NEWSハイライト
・原発の停止後海の生きものたちに変化
・宮城県気仙沼舞根湾巨大防潮堤をつくらず復興したい
・兵庫県 武庫川ダム事業消滅全国初・総合治水条例スタート!
★読者の広場
掲示板/お便り/次号予告・新入会員/Nature Navi
★BOOK&PRESENT
最新号のみご希望の場合、1500円(送料込み)でお買い求めいただけます。お申し込み・お問い合わせは、お問い合わせフォームまたはNACS-J管理部(TEL:03-3553-4101) まで。