2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)で、2020年までに達成する「愛知目標」が決議されました。
世界的に、地球温暖化や海洋資源の面から、特に「海の生物多様性」への注目が高まっています。
海に囲まれた日本では、台風や地震・津波といった自然攪乱の前提の中で、いかに生物多様性を失わずに豊かな自然からの恵み(生態系サービス)を持続できる暮らし方を実現するか、が問われています。
そしていま、市民の起草から制定した生物多様性基本法(2008年)に基づき、生物多様性国家戦略の見直しの検討が、環境省中央環境審議会で続けられています。
この機会に、生物多様性の保全の観点から、沿岸・海洋の課題を明らかにし、各省庁の政策を通じて、新たな生物多様性国家戦略での解決策を市民・行政・専門家・メディアなどが集まり考えていきたいと思います。
多くの方々のご参加をお待ちしております。
*@NACSJonlineにてtwitter中継します。
海の生物多様性 フォーラム「日本の海の今を考える ~新たな生物多様性国家戦略に向けて~」
- 主催:
- (公財)日本自然保護協会(NACS-J)
(公財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)
(公財)日本野鳥の会
- 共催:
- 生物多様性保全・法制度ネットワーク
- 日時:
- 2012年5月19日(土)13:00~18:00 (12:30開場)
- 場所:
- フォーラムエイト 8階クィーンズスクエア
150-0043 東京都渋谷区道玄坂2-10-7 新大宗ビル(渋谷駅徒歩5分)
https://www.forum-8.co.jp/access
- 事前申込:
- 不要(会場定員150名)
- 資料代:
- 500円
- お問い合わせ先:
- 日本自然保護協会・生物多様性の道プロジェクト係
waytob@nacsj.or.jp (スパムメール対策のため@を半角にしてお送りください。)
フォーラムちらし(PDF/682KB)
- 内容(予定)
- Ⅰ部:講演 「日本の海洋生物多様性をどう考えるか」(13:10 ~ 13:40)
白山義久(海洋研究開発機構理事・海洋生物学 メイオベントス学)
Ⅱ部:パネルデスカション(13:45 ~ 16:35)
NGO/研究者から問題提起、各省庁(国交省・水産庁・環境省)から政策上の展開解説、
ディスカッションをします。
セッション1:東北 「津波被災地の沿岸域、生物多様性と復興・復旧を考える」
朱宮丈晴(NACS-J)「東日本海岸調査から」
前川 聡(WWFジャパン)「浅海域の回復」
菅野広紀(陸前高田市市会議員)「陸前高田の現場から」
藤巻浩之(国土交通省海岸室)「海岸堤防の復旧等に向けた取組み」
堀上 勝(環境省国立公園課)「三陸復興国立公園構想」
コーディネイター:中静 透(東北大学)
セッション2:生物「回遊する生物の減少、水産資源の管理を考える」
井田徹治(共同通信)「ウナギの生態と事情」
山内愛子(WWFジャパン)「水産資源管理と認証制度」
熊谷 徹(水産庁管理課資源管理推進室)「我が国周辺水域における水産資源の管理」
山本麻衣(環境省野生生物課)「海洋生物の希少性の評価」
コーディネイター:吉田正人(IUCN 日本委員会)
セッション3:空間 「日本の海洋保護区8.3%、その内容を考える」
安部真理子(NACS-J)「8.3%を問う」
葉山政治(日本野鳥の会)「海鳥の重要海域」
塚本瑞天(環境省自然環境計画課)「海洋保護区の定義とネットワーク」
山内 精(水産庁漁場資源課生態系保全室)「日本の漁業と海洋保護区」
コーディネイター:中井達郎(国士舘大学・NACS-J 理事)
Ⅲ部:総合討論「新たな生物多様性国家戦略に向けて」(16:55 ~ 18:00)
進行:倉澤七生(生物多様性保全・法制度ネットワーク)・草刈秀紀(WWFジャパン)
パネラー:各セッションのコーディネイター、奥田直久(環境省生物多様性戦略室)
*このフォーラムは平成24年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて実施します。
関連活動:NACS-J「生物多様性の道プロジェクト」
全国で策定が進む「生物多様性地域戦略・行動計画」に取り組みます。地域戦略を手がかりに、生物多様性の保全に向けた、社会システムづくり、地域づくり、人づくりをめざします。