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那覇港浦添ふ頭地区交流・賑わい空間公有水面埋立事業に係る環境影響評価方法書に対する意見を提出しました

2024.02.09
要望・声明

日本自然保護協会(NACS-J)は、浦添市西海岸の埋め立て「那覇港浦添ふ頭地区交流・賑わい空間公有水面埋立事業に係る環境影響評価方法書 」に関する環境影響評価(アセスメント)の方法書に対する意見を出しました。


2024(令和6)年 2月9日

浦添市土地開発公社 理事長 様

那覇港浦添ふ頭地区交流・賑わい空間公有水面埋立事業に係る環境影響評価方法書に対する意見書

公益財団法人 日本自然保護協会
理事長 亀山 章
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F

日本自然保護協会は、リーフチェックなどの調査活動を通じ、浦添のサンゴ礁生態系の生物多様性の保全を訴えてきました。
この度、沖縄県条例に基づき進められている「那覇港浦添ふ頭地区交流・賑わい空間公有水面埋立事業に係る環境影響評価方法書」について、環境保全の見地から次のとおり意見を述べます。

意見1.生物群集とその生育・生息域の物理化学的環境の評価について[4.3 評価の手法]

<意見>

生物群集とその生育・生息域の物理化学的環境との関係に関わる評価を実施すべきである。

<理由>

事業自体による直接的な影響は、埋め立てや浚渫による生育・生息地の破壊であるが、加えて重大なのは、その工事・存在によって引き起こされる地形、水象(波浪、潮流、海浜流等)、堆積物、水質等の変化が生物群集に与える影響である。
したがって、生物群集への影響を評価するためには、対象地域での生物群集と物理化学的環境との関係を明らかにし、その上で事業が与える影響を評価することが不可欠である。しかし、本方法書では、この視点が基本的に欠落している。

意見2.琉球列島の造礁サンゴ群集の認識と評価について[4.3 評価の手法]

<意見>

琉球列島の造礁サンゴ群集の現状に関する適切な認識とその上での評価が必要である。

<理由>

琉球列島の造礁サンゴ類は、埋立事業や赤土流出、白化現象やオニヒトデ等による悪影響が著しく、健全さを失っており、保全・回復のための取り組みが強く求められている。本海域については那覇港(浦添ふ頭地区)公有水面埋立事業が実施された影響を受け、大規模な白化現象も数回経験していると考えられる。
環境変化の大きい現在の生サンゴの被度のみで評価するのではなく、沖縄のサンゴ礁生態系が健全な状態であったと思われる1970年前後の調査結果や空中写真をもとにした潜在的なサンゴ生育場を把握し、さらにその回復可能性を含めて評価する必要がある。

意見3.生物の移動、移植について[2.3.1 環境保全に係る基本的な考え方]

<意見>

生物の移動・移植のみを環境保全としてはならない。

<理由>

生物の移動や移植は多くの公共事業で行われているものの、移植先における生物の生存率はあまり高くない。従って生物の移動・移植を唯一の環境保全措置とすることを前提としてはならない。

以上

浦添のサンゴ礁

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