【自然のちからニュース】絶滅危惧種を守る「コアジサシ保全大作戦!」をソニー株式会社と協働で行いました。
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、ソニー株式会社(以下、ソニー)との協働企画「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」を通じて、自然のなかでの感動を多くの人と共有し、生物多様性の保全につなげていく活動に力をいれています。
NACS-Jとソニーは、本プロジェクトの取り組みのなかで、1月14日(土)にNPO生態教育センターの協力のもと、葛西臨海公園で「コアジサシ保全大作戦!」を実施しました。
写真提供:生態教育センター
小雪が舞う1月14日(土)、葛西臨海公園(東京都)に、絶滅危惧種のコアジサシを保全しようと子どもから大人まで23名の方が集まり、コアジサシの繁殖環境の整備やデコイ(模型)づくり、さらにおいしいご飯を通じて絶滅危惧種シナイモツゴの保全にも貢献する活動を行いました。
まずは、絶滅危惧種のことや、コアジサシの生態、その保全のために大切なことを勉強するためのレクチャー。その後、コアジサシを誘致するデコイづくりにチャレンジしました。空き瓶と割り箸を芯にして、紙粘土でコアジサシの実寸大の模型を参加者のみなさんひとつずつ作りました。作ったデコイの色塗りは5月5日のイベントで行われ、そのあと砂浜に設置する予定です。
▲色塗り前の真っ白なデコイ
お昼、特製のお弁当に入っているおにぎりは、宮城県で淡水魚シナイモツゴ(絶滅危惧種)の保全のために作られた環境保全米でにぎられたもの。お米の消費を通して、絶滅危惧種の保全活動に参加できるという試みです。
▲この日のための特別なお弁当でした。
お昼の後は、葛西海浜公園の砂浜に移動し、コアジサシに適した繁殖地になるよう草取り作業も行いました。草取りは、コアジサシが砂や小石の環境を好むため、草が繁茂しないように新芽が出る前のこの時期に根こそぎ抜いてしまおうという作戦です。途中、小雪が舞うとても寒い日ということもあり、せっかくなので楽しく体を動かして温まろうと、班に分かれて草取り競争を行いました。
▲アジサシのために皆で頑張りました!
絶滅危惧種を保全するには、地道な活動が大切であること、また、一人でも多くの方が関心を持つことが大切であることを学ぶことができました。絶滅危惧種のコアジサシが飛来し、繁殖に成功することをみなさんと願って無事に観察会を終えました。
「わぉ!わぉ!自然観察会 コアジサシ保全大作戦!」
- 日時:
- 2017年 1月14日(土)9:45~15:00
- 場所:
- 葛西臨海公園鳥類園・葛西海浜公園
- 主催:
- ソニー(株)、(公財)日本自然保護協会
- 協力:
- NPO法人生態教育センター
- 講師:
- 大原 庄史氏 (NPO法人生態教育センター)
- 参加者:
- 23名 スタッフ:12名
公益財団法人日本自然保護協会
自然のちから推進室 担当:大野
TEL:03-3553-4101
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