絶滅危惧種を救え! 法律改正の検討会が始まります。
生物多様性保全室の藤田です。
NACS-Jが自然保護上、注目している重要な法律のひとつに「種の保存法」があります。
人類は、文明の発展と引き替えに多くの生物を絶滅させてしまいました。立派なビルや道路は新たにつくれても、絶滅した生物を作り直すことはできません。生物の種は、地球の歴史の結果として進化を辿って現れてきたもの。私たちは、生物の種を絶滅させるたび、地球の歴史ごとその財産を失っているのです。
種の絶滅を食い止めるのは、世界的な緊急テーマであり、日本も「種の保存法」という法律をつくって取り組んでいます。
ただし、種の保存法は、絶滅を食い止めるための、とても基本的で重要な法律ですが、効果という点ではまだまだ改良が必要です。
NACS-Jは、この法律をつくることから提案を続け、法律の根拠となる植物のレッドデータブックを日本で初めて発行し、法律ができてからも改良をはたらきかけを続けてきました。
来年は、法改正が予定されている大きなチャンスの年。いまの法律をどこまでどのように変更するかの検討がいよいよ始まります。
6月16日に開催される第1回検討会では、NACS-Jから、生物多様性保全室の藤田卓、また日本生態学会として吉田正人(NACS-J専務理事/筑波大学大学院教授)が関係団体・専門家ヒアリングとして登壇します。
会議は、公開で開催されるので傍聴ができます(傍聴の申込〆切は6/14)。法律のゆくえに、注目、応援よろしくお願いします。 (生物多様性保全室・藤田 卓)
<環境省報道発表資料>
平成28年度 第1回絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律あり方検討会の開催について
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平成28年度 第1回絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律あり方検討会の開催について
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律のあり方について専門的な観点から検討するため、第1回絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律あり方検討会を平成28年6月16日に下記の通り開催します。