特別ツアーのご案内「南三陸の今 自然を活かした復興をさぐる旅」(9/15~16)
日本自然保護協会は、東日本大震災の被災地・南三陸町で津波後に芽を出した絶滅危惧植物のミズアオイなど貴重な湿地植物の保全活動を、地元の酒米づくりと連携しながら続けています。
今、現地では自然を活かした復興を探る動きがあります。一方、巨大防潮堤や復興道路など、地元住民の声やこれまで地元に恵みをもたらしてきた自然のしくみを無視した復興事業も進んでいます。
こうした南三陸の現状を、地元の方のお話とともにご覧いただく旅を企画しました。
特別ツアーのご案内
巨大防潮堤・復興道路建設現場を視察、貸切漁船で漁場と志津川湾見学・・・
南三陸の今 自然を活かした復興をさぐる旅
旅行日程(天候などによって変更になる場合があります)
9 月15 日(木)
- ■ 9時 仙台駅 集合
バスで南三陸町に移動
※集合場所の詳細は、申し込み後に株式会社たびむすびより送られてくる「最終日程表」にてご案内します。 - ■波伝谷高屋敷ふるさと資料館&周辺視察
伝統的な南三陸の暮らしや文化の資料館見学。
また、周辺で進む防潮堤や復興道路建設、農地復旧、高台移転先の状況を視察。 - ■農漁家レストラン「慶明丸」にて昼食
復興したレストランで、新鮮な南三陸の食材を活かした料理を味わう。食事をしながら、オーナーから被災当時の様子や現状についてのお話しを伺う。★★このツアーのポイント①★★ = 南三陸の海の幸・山の幸を味わう
海と山に囲まれる南三陸。NACS-Jスタッフも現地に初めて訪れたとき、こんなにも海と山の両方が近い暮らしなのか、と驚きました。地元の料理も、海の恵みと山の恵みを上手に利用されてました。各食事で南三陸の海の幸・山の幸をぜひご堪能ください♪ - ■絶滅危惧の湿地植物・ミズアオイとミズオオバコの移植地と南三陸おらほの酒づくりプロジェクト現場見学
復興道路の建設によって絶滅危惧植物・ミズアオイの生育地が消失してしまうため、別の地域移植して進めている保全活動。可憐な花を咲かせるミズアオイをみていただきながら、活動状況についてご報告。地元で進む酒米づくりプロジェクトの活動地も見学。 - ■南三陸おらほの酒づくりプロジェクトの酒米田んぼの見学
2014年から南三陸町の放棄耕作地、雇用創出、田園風景の復活のために、復旧農地を活用して酒米をつくり日本酒を生産する「おらほの酒づくり」プロジェクトが地元の取り組みとしてスタート。ミズアオイの成育には農作業のような攪乱作用が必要のため、このプロジェクトとミズアオイの保全活動が連携して、絶滅危惧種を守りながらのお米づくりが進んでいます。ツアーでは、このプロジェクトを進めている方々のお話を伺います。夜の懇親会では、このプロジェクトから誕生した「おら酒」もご用意します!◆ - <宿泊>民宿ながしず荘(夕・朝付き 宿泊は相部屋泊)
夕食の後は、南三陸役場の方をお招きしての懇談会。
9 月16 日(金)
- ■貸切漁船で、志津川湾クルーズ(ASC 認証養殖場見学も)
水産資源に配慮した水産物の認証制度「ASC」を取得した津ノ宮漁協。漁船を貸切り、漁師さんの案内で漁場や志津川湾内巡り。
※多少の雨でも漁船で海に出られますので、雨具の用意をお願いします。★★このツアーのポイント③★★
南三陸町には、日本で初めて環境・水産資源に配慮した水産物の認証制度「ASC」(養殖版海のエコラベル)を取得した津ノ宮漁協があります。ここの漁師さんに漁船に乗せてもらい、南三陸の暮らしを聞きながら、志津川湾とASC認証を取得した養殖場を見学します。
普通の旅行ではなかなかできない漁船に乗っての養殖場見学です! 津ノ宮漁協でASC認証の海産物のお買い物もできます。
※荒天時は別プログラムとなります。別プログラムとなるかどうかは、当日の海の様子をみての漁協の判断となります。
●荒天時の別プログラム(予定):スライドを用いた講話(養殖業についてなど) - ■仮設商店街「南三陸さんさん商店街」でフリータイム(2 時間)
各自で昼食や買い物などを楽しめるフリータイム。★★このツアーのポイント④★★
被災された地元の商店主さんたちが2012年からはじめた仮設商店街には、現在32店が軒を連ねています。名物は、「南三陸キラキラ丼」。この「南三陸キラキラ丼」というのは、南三陸の季節ごとの美味しい海の幸が乗ったどんぶりごはんのことで、南三陸の飲食店が各自の「キラキラ丼」を提供しています。さんさん商店街でも5店舗が、それぞれ自慢の食材をのせた「南三陸キラキラ丼」を用意しているので、どのお店の「キラキラ丼」を食べるか悩みながら商店街歩きを楽しんでください♪ もちろん、「キラキラ丼」以外にもおいしい食事がたくさん用意されてます! - ■ 14.8 メートルの巨大防潮堤建設現場の視察
巨大防潮堤(小泉海岸)や復興道路の建設現場をみながら、地元の方に復興事業についての話を伺う。★★このツアーのポイント⑤★★
地元の人が「朝と夜で道が変わってしまって、出かけ先から帰ろうとしてどこにいるのかわからなくなることさえある」と話すほど、急ピッチで進む復興工事。必要な工事がたくさんある一方ので、地元の声を無視した工事も少なくありません。14.8mという巨大な防潮堤建設現場をみながら、地元の方に復興事業についての話を伺います。 - ■仙台駅へ移動 18 時半ごろ仙台駅着・解散
▲南三陸町にはイヌワシのつがいが暮らしていたのですが、2011年以降確認されなくなってしまいました。日本自然保護協会では、この南三陸町にイヌワシを復活させるプロジェクトを林業家やNPO団体、地権者などと進めています。ツアーの道中で、このイヌワシ生息地復活プロジェクトの舞台・入谷地区も眺望します。
このツアーは、経団連自然保護基金の助成を受け実施します。