嘉陽の砂浜調査と、名護市東海岸の藻場の様子
保護室の安部です。少し前の活動報告ですが、沖縄出張の報告です。
4月14日、朝から晴れとなり、嘉陽の砂浜の様子を見に行くと、3月と比べて緑が多くなっていました。砂浜もすっかり春です。
あちこちで海岸植物の花が見られました。お孫さんを連れたご家族連れが、凧揚げをして遊んでいました。
さて、今年の自然しらべは海岸植物です。多くのみなさまのご参加をお待ちしています。
◎「自然しらべ2016」 今年は海辺の第2弾。海岸植物に注目します!
4月17日は、名護市東海岸の藻場の様子を見てきました。
おかしなことに前は海草があった場所に来ても何も見えません。そこで頭をぐっと水の中に入れ、海底の方をのぞいてみたところ、豊かな海草藻場が広がっていました。
雨の翌日だったため陸域から赤土が流れ込んで、海面50cm-70cm程度の層を作っていました。そのため、海面からは何も見えなかったのです。海草はその層の下にありました。
ですがこれでは太陽の光が海草やサンゴ、他の生物たちに届きません。また海草の上に土が堆積していきます。栄養分を受け取れない生物たちは弱ってしまいます。
また赤土が海草藻場に到達している場所も多々ありました。
雨の翌日のみの現象かもしれませんが、このような日が続けば、それは海の生き物たちにとって確実にストレスとなります。
潜るときに着たシャツにも赤土がびっしり着いていました。私のシャツは洗えますが、ジュゴンの海は洗うことができません。
沖縄県にはより徹底した赤土対策を望みますし、地元の方々にももう少し関心を持っていただきたい。ジュゴンの敵は米軍基地や日本政府だけではないということに。
写真は海底の海草の様子(透明、赤土の2種類)、ナマコ、カサノリ、赤土の広がりを陸から撮ったもの、シャツです。