エコツアーガイド向け研修会にアドバイザー参加。
エコツーリズムの課題がみえてきました。
「エコツーリズム」という言葉は主体によっていろいろな定義がされていますが、共通するのは「自然環境を守り、そこに暮らす人々の幸福度を高める自然地域への観光」のこと。世界中で行われ、日本も2007年にエコツーリズム推進法をつくりました。
2月末、岡山県北部にある真庭市が、環境省の「エコツーリズム・アドバイザー派遣事業」を活用し、国立公園の蒜山地域でエコツアーに取り組む人たちへの研修会を企画し、私がアドバイザーとして参加しました。蒜山は標高が高く、かつて馬の生産をしていたことからできた半自然草原やブナの自然林と渓流があります。その中でエコツアーガイドをされている方々との2日間。課題は多く、目的と方法は見合っているか、ガイド役とはアマチュアかセミプロかプロなのか、実施してきたエコツアーはエコツーリズムの意図を踏まえているか……。日本でも世界でも広がるエコツーリズムですが、ここでもツアーだけが先行してしまい、目的の共有とシステムづくりが遅れているらしいことが分かりました。
※このような課題や問題点が網羅された図書が翻訳されました。日本のエコツーリズムをどの方向にすすめるのか大変参考になります。「エコツーリズムと持続可能な開発~楽園は誰のもの~」マーサ・ハニー著、発行・くんぷる、定価3000円(税別)
横山隆一(参事)