2月7日、平成27年度の日本自然保護大賞の授賞式と、記念シンポジウム「日本の自然保護最前線2016」を開催しました!
事務局長の鶴田です。
先日2月7日に、東京の日比谷コンベンションホールで、
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午前の部は授賞式と記念撮影。みなさん、とてもよい笑顔にあふれておられました。
午後からは、受賞者による活動発表。プレゼンターとして各部門、選考委員が講評を行い、それぞれの活動の評価が高かったところをご紹介しました。
関係者、参加者あわせ150人ほどの方々が集まり、北は北海道から南は沖縄まで全国各地から、自然を守り、守った自然で地域を元気にする取り組みが発表されました。
今年度は特に、東北や沖縄の干潟やサンゴ礁で長年の活動で着実な自然保護の成果を出し、開発から貴重な動植物の生息地を保全したり、若者たちが長年代を重ねながら遠方の自然保護活動を支援しにいくキャンプ活動や、企業が本業で出るリサイクル品を使い、地域の農家とともに田んぼの生物多様性保全活動を推進する活動など、大変幅広い活動が紹介されました。
▲保護実践部門受賞:泡瀬干潟を守る連絡会(沖縄県) の前川盛治さん(右)。
「サンゴ礁、海草藻場に広がる貴重でユニークな干潟を守る運動」
左は選考委員の吉田正人NACS-J専務理事(IUCN-J会長)。
▲東北復興貢献部門受賞:蒲生を守る会(宮城県)の熊谷佳二さん。
「1970 年から続く仙台市蒲生干潟の保全活動」
左は選考委員の中静透NACS-J理事(東北大学生命科学研究科教授)。
▲子ども・学生部門受賞:FAN フィールドアシスタントネットワーク(千葉県)のみなさん。。
「北海道・道東地域でのワークキャンプを通した自然保護」を発表した、寺越六花さん、柴田ひかるさん、
推薦者の榊原源士さん。
選考委員は、シンガーソングライターでIUCN親善大使のイルカさん。
▲企業・団体リーダー部門受賞:積水化学工業( 株) 滋賀栗東工場(滋賀県)の池本陽一工場長ほかみなさん。
「工場の部材を有効活用した琵琶湖の生物多様性保全活動」の発表は、藤本浩司さん。
選考委員は石原博NACS-J理事(三井住友信託銀行株式会社 審議役・経団連自然保護協議会企画部会長)
注目が集まったのは、地域通貨を循環させ、次世代型の里山保全の仕組みをつくった芸北せどやま再生会議(広島県)や、住民参加型の生物多様性調査を10年以上継続し、地域の自然の価値付けをおこない地域づくりに活かした、十日町市立里山科学館 越後松之山 「森の学校」キョロロ、財政破綻した北海道夕張市で、老朽化した市営夕張岳ヒュッテの管理を引き受け、全国から建替えの賛同と資金協力を募りヒュッテを核に子どもの交流活動も精力的に行っているユウパリコザクラの会(北海道)の長年の活動など、自然を守り、守った自然で地域を元気にしていく取り組みの発表には参加者からも感嘆と称賛の声があがりました。
▲地域の活力部門受賞:芸北せどやま再生会議(広島県)上田耕史さん、河野弥生さん。
「地域ぐるみの次世代型里山保全の仕組み―芸北せどやま再生事業」の発表は、白川勝信さん。
左は、選考委員長の亀山章NACS-J理事長。
▲教育普及部門受賞:十日町市立里山科学館 越後松之山 「森の学校」キョロロ(新潟県)の
小林誠さん、村山暁さん。
「地域の生物多様性を活かした市民参加による地域づくり」
左は選考委員の神谷有ニNACS-J理事(山と溪谷社)
▲沼田眞賞受賞:ユウパリコザクラの会(北海道)の藤井純一さん(中)と水尾君尾さん(右)
夕張岳の大自然及び文化遺産を次世代に引き継ぐための保全活動
また、今年度は選考委員特別賞として、沖縄のジュゴンの生息地を調査する「北限のジュゴン調査チーム・ザン(沖縄県)」が選ばれ、選考委員でシンガーソングライターのイルカさんよりも「本当に数が減って大変なことになっているジュゴンにはなかなか注目が集まらない中、地道な調査と成果に感動した。イルカとジュゴンで同じ海の仲間なので、私なりにできることをこれからも応援したい」とのコメントがありました。
▲選考委員特別賞受賞:北限のジュゴン調査チーム・ザン(沖縄県)の鈴木雅子さん
「絶滅危惧種のジュゴンを保護するための食み跡調査」
皆さん、大変素晴らしい活動発表をいただき、ありがとうございました。全国各地の自然保護活動が力強く進んでいることを目の当たりにし、若い世代にも引き継がれ、わたしたちの暮らしを支える自然がいつまでも豊かであることを願わずにはいられません。
こうした素晴らしい活動を一人でも多くの方々に広め、さらに全国で活動されている方々の活動にお役に立つよう、今後も日本自然保護大賞の研鑽活動を進めてまいりたいと思います。
●講評と受賞活動は・・・
当日の発表動画なども、近日、WEBサイトにて公開する予定です。