辺野古は台風の影響で、臨時制限区域を示すフロートが浜に流されてきました!
保護室の安部真理子です。
昨日7月10日の台風9号が風雨が少し弱くなったところで辺野古の海を見に行きました。海は大荒れに荒れています。その影響で臨時制限区域を示すフロートがかなり陸側に寄ってきていることがわかりました。(写真はフロートの様子)
アンカーの役目を果たしている巨大コンクリートブロックも一緒に引きずって流れているのか、フロートのみが千切れて流れてきたのかは不明です。
コンクリートブロックごと動いてしまったのだとすると、海底に大きな影響が及んでいることと思われます。
今日になり、フロートの一部が浜に打ち上げられたという情報も入りました。地元紙も報じ、大きな話題となっています。
●琉球新報取材班:photo
沖縄タイムス●辺野古新基地:工事で設置したオイルフェンス漂着
続けて接近している台風11号の影響で海に潜って確かめることは難しそうです。すぐにでも潜って確かめたいのですが。
また、7月9日に事前の環境影響評価の報告書に記載がない大量の石材や大型コンクリートブロックが辺野古の海に投下される計画が明らかになったことが報道されていますが、
(東京新聞●環境影響示さず海に石材、防衛局 辺野古で計画、400トン
本日7月11日、中谷防衛大臣は「汚濁防止膜の設置は環境影響評価書にも記載している」と汚濁防止膜を固定するために石材の投入することの正当性を主張しているという報道がありました。
(沖縄タイムス●辺野古新基地:1トン石材412個を投入へ 中谷防衛相が説明
汚濁防止膜は、県内の他の事例では、泡瀬干潟の汚濁防止膜の固定に、H鋼という金属製の資材が使われていました。わかりにくいので図も示します。
普通はこの程度の機材を使うのではないかと思います。ただし、最近は汚濁防止膜の固定用のアンカーとしてコンクリ―トブロックを使うことにした可能性もあります。
しかしその場合にも、山下芳生議員が答弁の中で明らかにしてくれたよう、那覇空港滑走路増設事業で用いられているブロックはほとんど3トンです。辺野古で使われている10-45トンとはサイズも使用する数も異なります。
環境影響評価もせず、岩礁破砕許可申請にも含めずに巨大なブロックを使うことに何ひとつ正当性はありません。
●2015年3月27日(金)
辺野古岩礁破砕 巨大ブロック隠して手続き
大浦湾の水深が深いことに起因するのだと推測はできますが、大浦湾はここ数年で深くなったものではありません。あらかじめ予測して環境影響評価に含めなかった方の手落ちです。
上の写真は泡瀬干潟で用いられているH鋼、H鋼の図はHARUFUJIさんから拝借しました(http://www.mrfj.co.jp/product/hgtku/)
8日に沖縄・生物多様性市民ネットワークと日本自然保護協会が、沖縄県知事や辺野古新基地建設問題対策課長あてに環境保全措置に伴う問題への対応について要望書を提出したごとが、沖縄タイムスで報道されました。
環境監視委の設置は、県が埋め立て承認時に留意事項を求めたもので「当事者意識」を持つように強く要望しています。
生物多様性に富む海域が失われる前に一刻も早く対策を取っていただきたく思います。