7/20 ひたち海浜公園(茨城県)で砂浜教室を開催しました!
保護室の萩原です。
夏らしい晴天の中、国営ひたち海浜公園で、講師の由良浩先生をお迎えして、砂浜教室を開催しました。
午前中の講義では、海岸植物についてのお話を中心にお話いただきました。海浜植物以外の植物が、なぜ侵入できないか(直接の塩害や乾燥より「飛砂」や「潮風」などによるダメージにより海辺に進出しづらいこと)、明治時代の地形図などに注目すると過去には日本全国各地に砂丘があったこと、茨城にも大きぼ砂丘があったこと、などをご紹介くださいました。
午後のフィールド観察では園内の自然観察園路を歩き観察しました。園路では入り口でみられた「ウンラン」からはじまり、由良先生からは、海岸植物を20種類以上ご紹介いただきました。途中、茨城県が南限とされる自生のハマナスのまわりに集まり、実の中をみんなで観察するなどしました。
今回、他の2回の砂浜教室とは異なり、砂浜ではなく公園内の砂丘部で開催しました。この海浜公園は海岸沿いにありますが、海と砂丘部の間に道路が1本通っているため陸地化が進んでしまうため、砂丘の植生を管理し続けないと、海浜植物が消えて行ってしまう場所です。
公園を管理されている公園財団の芦田さんからは、砂丘部の植生管理の難しさや、ボランティアの皆さんにご協力をいただいて外来種対策を行っていること、過去の砂丘保全作業による現状や、近年園内の保護対策が上手く進み、増えている希少な植物のお話なども教えていただきました。
最後のまとめでは、当会の会員の方で、この公園が射爆場だった時に返還運動を行って、この地域で署名集めなどをされた方からのお話もあり、自然と人間の関わりについて、考えさせられることもありました。
参加者の皆さんからは、
・砂浜特有の生態系について、お話と観察でよくわかりました。
・砂浜に道路が出来た影響は大きく、生態系を守っていく難しさをあらためて感じた。
・スカシユリやハマゴウ、ケカモノハシなど、ちょうど花が咲いるのがみれて良かった。
・海岸植物は、その場そに行かなければ見られないので、実際に見れて良かった。
などのご感想をいただきました。
自然しらべは、「みんなで見ればみえてくる」という言葉を合い言葉に、全国のみなさんと実施する日本の自然の健康診断です。詳しくは下記のページをご覧ください。
自然しらべ2015砂浜ビンゴ
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