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地域主体の森林資源管理に関する国際シンポジウムに参加してきました。

2015.03.09
活動報告
icon_syumiya.jpg 保護・研究部の朱宮です。
 
3月4日~6日にかけて総合地球環境学研究所が主催する国際シンポジウム「地域主体の森林資源管理に関する国際シンポジウム-カナダと日本における文化、学習、適応の視点」が京都の総合地球環境学研究所内で開催されました。文化、制度的な適応とキャパシティビルディング、学習という3つのテーマを設定して行われました。
 
私は5日のセッション2にだけ出席しました。テーマは環境ガバナンスのための制度的適応とキャパシティディベロップメントに関するものでした。カナダからは、モデルフォレストの取り組み、参加型環境ガバナンスにおけるエリート主義の傾向、コミュニティフォレストのガバナンス、日本からは京都モデルフォレスト、自伐型林業、長野大学恵みの森、北海道の河川流域における森林再生の取り組み、私からは宮崎県綾町における照葉樹林の保全について発表を行いました。
 
カナダにおいても1990年代から森林の過剰伐採により、山が荒れ地域が衰退してきたことから2000年代からはコミュニティフォレストとして地元人たちと協働して森林管理あるいはそこでの活動を政府が予算をつけて支援するようになってきた実体が紹介されました。しかし、民主的な合意形成の進め方はまだ根付いておらず、一部の関係者だけからなる協議の場が設定され、一般の市民の参加が進まない現状を「エリート主義」と呼んで課題として認識していました。
 
多様な関係者が関与できるプロジェクトのあり方はダイナミックチェンジが生じるとして、それまで全く関与することがなかった人が主要なアクターとして全体の動きをリードしたりするなど変化をもたらすとしていました。
 
アセスメントの話では、カナダでも限られた関係者の中で計画作られ、市民からはある限られた計画の部分だけに意見を求めるといった日本と同様の現象があることもわかりました。 
 

sinrinsigensinpo.jpg
総合地球環境学研究所のワークショップのようす
 

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