絞り込み検索

nacsj

海上の森の保全活用計画の見直しにむけて

2014.11.03
活動報告
icon_takagawa.jpg 保護・研究部の高川です。
 
昨日11月2日、愛知県の海上(かいしょ)の森に行ってきました。
 
ここは、かつて万国博覧会の会場開発計画が持ち上がった際、NACS-Jも含め全国の団体から保護運動が起こり、その結果開発を免れた場所です。里山という言葉が全国に知れ渡り、その価値が見直された原点とも言える場所です。その後、海上の森は県の条例により保護地域となり、今に至っています。
 
NACS-Jは愛知万博後、モニ1000里地調査を始めることを地元に持ちかけ、2008年から地元自然観察指導員を中心とした「海上の森モニ1000調査会」のメンバーらによって調査が行われています。 今日はこの海上の森で現在改訂が進んでいる「保全活用計画」作りについて、県のあいち海上の森センターの職員と、地元市民団体らと情報交換を行ってきました。
 
海上の森の保全や利活用は、平成18年度に作られたこの計画に沿って進められてきており、今年から10年ぶりの計画見直しが始まっています。これまでの計画では自然環境調査の実施や普及啓発活動に重きがおかれていました。また、広大な森をカバーするような調査は行われてきませんでした。そこで情報交換会では、生物多様性の現状や課題に照らした里山管理を具体的に進めるにはどうしたらいいかや、その上で、6年以上の調査データの蓄積のあるモニタリングサイト1000の取り組みをどう活用できるかといった点について議論を行いました。
 
NACS-Jは全国的にも重要な場所を開発から守るだけでなく、その後もそれぞれの場所を世界遺産やラムサール条約湿地といった保護地域に押し上げたり、先進的な保全活用計画づくりや地域との協働管理に取り組んでいます。この海上の森についても、万博が終わって来年で10年を迎え、本当に多くの人々に愛される場所になりました。引き続き地元の指導員さんや行政とサポートしながら、より良い保全・利活用を実現できるよう関与していく予定です。地元での調査等にご協力いただける方はぜひぜひご連絡ください。
 
※会議の様子の写真を撮り損ねたので、現地視察の写真を少々ご紹介します。相変わらず素晴しい在来生態系が見られました。

20141102kaisyonomori1.JPG


20141102kaisyonomori2.JPG



20141102kaisyonomori3.JPG

前のページに戻る

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する