COP12(生物多様性条約第12回締約国会議)に参加しています。
保護研究部の道家です
現在、生物多様性条約第12回締約国会議に参加するため韓国に来ています。
10月8日水曜日に開かれた「アジアの湿地を巡る状況」というサイドイベントに出席し、中池見湿地の問題を発表してきました。
サイドイベントはラムサールネットワーク日本等が主催したもので日本・韓国・ネパール・タイの湿地を巡る現状をNGOの視点から共有するものした。
日本からは、東北の沿岸、リニア新幹線、辺野古の問題が紹介され、韓国からは大きな問題となっている4大河川、ネパールは湿地管理と先住民の参加、タイからはメコン川の支流で起きたダム建設に伴う地域住民の暮らしの破壊の問題などが報告されました。
質疑応答で、発表のあった問題に加え、ラムサール条約登録湿地であるのに開発問題が生じた中池見湿地の問題を紹介し、環境アセス制度の課題やラムサール条約制度を指摘しました。
イベントの最後は、韓国・日本だけではなくアジア全体で協同して湿地の保全に取り組んでいくことが大事であると、ラムサールネットワーク・日本共同代表の柏木さんが締めくくりました。
中池見湿地の問題は、ラムサール条約湿地の保護という日本の国際的な責任と信頼そのものを脅かす重大な課題で、イベントで自由配布した資料もあっという間になくなってしまうほど参加者から反響がありました。
(右写真:当日配布した資料。中池見湿地の資料はボランティアの方のご協力もいただきながら作成しました)
日本ではまだ十分知られていないこの問題について、日本自然保護協会では、12月に東京で国際シンポジウムを開催する予定です。今後も日本自然保護協会は関係者との対話を続けながら、この問題の解決に向けて取り組んでいきたいと思います。