都市の中で生物多様性の恵みを感じる「杜」~資生堂さんにお邪魔しました。
事務局長の鶴田です。
今日は、自然保護活動へのご支援をいただいている資生堂さんの銀座本店のビルの屋上に、環境省生物多様性施策推進室の皆様と一緒に見学にお邪魔させていただきました。
昨秋に竣工したビルには、屋上に生態系に配慮した緑化が行われ、「資生の庭」と名付けられ、社員教育や生き物と共生するまちづくりとして活用されています。
ご案内いただいた、CSR部の環境企画室の小幡さん、尾上さんから、生き物調査をして、地域の生態系に配慮して鳥や虫が生息することができる植物や、資生堂の製品や梱包材などの原料となる種を選び、生物多様性や自然の恵みを実感できることをコンセプトに設計された、というお話を伺いました。
今日は、時折小雨のパラつく曇天でしたが、この屋上の杜にもミツバチが訪れ、チョウが羽化したあとのサナギの殻が柑橘類の樹種についていて、すでにこの屋上が生き物たちにとっても憩いの場になっていることを実感できました。
さらに「TSUBAKI」シリーズの原料であり、資生堂の花椿のロゴマークの由来でもあるツバキも色とりどりに実がつき、原料を根から取るカンゾウは、根の成長が見えるような展示をされるなど、普段は抽出された原材料しか扱わない社員の方でも、製品と生物多様性のつながりや四季の変化を折々に感じられる杜となるよう、さまざまな工夫を凝らされていました。
2020年、オリンピックの開催される東京都心にも、こうした杜がつながったネットワークができていけば、愛知目標達成年に向けた生物多様性保全の大きな取り組みになるのでは…、そんな可能性を感じた見学でした。
資生堂の皆様、貴重な機会をいただき、大変ありがとうございました。
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