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オーストラリアの2つの世界遺産が危機にさらされています。

2014.06.17
活動報告

icon_abe.jpg  保護・研究部の安部です。

世界遺産の登録審査を行う国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産委員会が日本時間の16日、中東カタールのドーハ(Doha)で始まりました。NACS-Jからは専務理事の吉田が出席しています。

今回は古代インカの道や、世界最古のフランスの洞窟など約30か所が、これまでに登録済みのユネスコの世界遺産981か所に加わる見込みです。

良いニュースの一方で、有名な二つの世界遺産が危機にさらされているオーストラリアの問題も取り上げられます。

豊かな生物多様性を誇る世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)は鉱山開発のために港の拡張工事が行われるなど、保全がおろそかになっているために、ユネスコは世界遺産から「世界危機遺産」への格下げを検討しています。

グレートバリアリーフのサンゴ礁は気候変動の影響やオニヒトデの大発生、農業排水などの影響を受けており、今年はエルニーニョの影響も懸念されています。

オーストラリアでもう一つ、危機に瀕している世界遺産は、タスマニア島のタスマニア原生地域(Tasmanian Wilderness)です。この森林はタスマニア島の20%に相当する140haの規模です。

森林伐採を後押しするトニー・アボット豪首相はユネスコに対し、7万4000ヘクタール分を世界遺産から外すように要請しています。

タスマニアの件のことで、5月にオーストラリアのウィルダネス協会の方たちがNACS-J事務所に相談にいらっしゃいました。

オーストラリアも海も陸も心配な状況です。

wilderness.jpg来協されたウィルダネス協会のみなさんとご一緒に。

sangohakka.jpg白化しているオーストラリアのサンゴ(2002年撮影)

参考

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