中池見湿地の保全活用計画を話し合う検討会議が2年越しで実現!
NACS-Jでは福井県敦賀市にあるラムサール条約湿地「中池見湿地」の保全のために、自然環境のモニタリング調査や新幹線計画への保護活動のほかに、保全計画策定に向けた活動も行っています。
2012年にNACS-Jが主催したワークショップがきっかけとなって、行政・市民・NGOにより保全計画書策定のための体制作りを進めてきました。2年間で13回の熱心な議論の末、ようやく先週5月21日に「中池見湿地保全活用計画策定委員会」が開催されました。
委員会の事務局は市役所が務め、メンバーはNACS-J、水環境や植生などの専門家、市民団体、県、環境省のほか、学校、森林組合、観光協会など約20人で構成されています。
一回目の会議では2年間で実施計画まで作っていくことや、新幹線の路線計画についても議題の中に含むことも確認されました。また、計画策定にあたっては委員会とともにワーキンググループを設けて進めることや、一般公開制にすることも確認されました。
新幹線開発の事業者である鉄道・運輸機構は、4月に来日されたラムサール事務局長との打ち合わせで、中池見湿地の関係者が集まるこの委員会に新幹線計画の調査結果などについて情報提供すること約束した、と条約事務局長から聞いていますので、NACS-Jではそれが実現できるように今後も働きかけを行っていきたいと思います。
現在、中池見湿地では、湿地の草原の中にカキツバタ(青色)やサワオグルマ(黄色)などの花(上写真)、そして山の斜面にはヤマツツジ(オレンジ色)の花などが色鮮やか咲き乱れています。
田んぼなどの水辺ではトノサマガエルの大合唱も聞くことができ、一年で最も生き物達の生命力にあふれた季節を迎えています。皆様も機会がありましたらぜひ中池見湿地にお立ち寄りください。