ラムサール事務局長ブリッグス氏とアジア・オセアニア担当官のヤン氏が来日されました。
北陸新幹線計画のある中池見湿地に、本日からラムサール事務局長クリストファー・ブリッグス氏とアジア・オセアニア担当官のヤン氏が視察にいらしています。
本日は市長との面談と懇親会、そして明日はいよいよ現場視察となりました。
今日の市長との面談では、条約事務局の2人は新幹線問題のことをはっきり話されており、たくさんの記者の方が取材に来ていたそうです。(残念ながら私は同席できませんでした)
写真:
右 アジア・オセアニア担当官 リュー・ヤン氏
左 事務局長 クリストファー・ブリッグス氏
その後、敦賀市主催の事務局長のとヤン氏の懇親会に出席してきました。
懇親会では敦賀市、市民団体、環境省、中部事務所の方々で、名刺交換させていただき通訳していただきながら、ラムサール事務局のお二人とお話しさせていただくことができました。
すでに様々な資料で情報提供しているためラムサール事務局側は北陸新幹線計画の問題のことはよくご存じで、ヤンさんからは「湿地や後谷の水路は、水田耕作をしていたときにつくったのでもう必要ないのでは?後ろ谷がブロックされたらどう影響するのか?」、といった質問がありわたしから「今のルートは深山にトンネルを掘ることになっており、それによって湿地への水が変わってしまう」とお答えしました。
「山からの水の影響はまだ調査などしていないのか?」というご質問では、日本自然保護協会から鉄道・運輸機構に対してデータの公開や地元への状況説明をお願いしたが、断られたというお話をしました。
ヤンさんからは「ラムサール条約でもアセスメントの結果はしっかり公開されて、地元や専門家の意見を聞かなければならないと明記している」、とお話してくださったので、「ラムサール事務局の皆様からも鉄道・運輸機構がしっかり情報提供してくれるようお話してほしい」とお願いしてきました。
現在、日本自然保護協会では、鉄道・運輸機構が行う中池見湿地の調査計画に対し、意見書を提出する準備をしています。ラムサール条約事務局からの後押ししていただき、データ公開や地元への説明を強く求めていきたいと思います。
明日の現場視察は晴れの予報です。
中池見湿地の現状を市民団体のみなさんとともに、ラムサール条約事務局のお二人に現場の重要性をしっかりお伝えできればと思います。