木曽のヒノキ林が保護林に設定されることになりました。
NACS-Jが2011年から資料収集を始め、12年7月に意見書を出した、長野・岐阜県境、木曽地方のヒノキの大径木を中心とする温帯性針葉樹林の保護と修復の要望活動は、林野庁によって保護林に設定されることに結びつきました。
この保護林は、厳格に保存する地域、自然林に戻していく地域、緩衝機能を持つと同時にもともとのヒノキの遺伝的性質を修復する地域という三重構造を持つ、今までにない新たな種類の保護林になります。8つの小流域にまたがる、約1万6500haという広大な範囲で、自然のヒノキをはじめとする針葉樹のまとまりをほぼすべて囲えました
これらの内容をつくるには、昨年7月から中部森林管理局と学識者で原案をつくり、9月から今年3月までの間に3回開かれた、地域や業界代表も交えた検討委員会で合意されました。
今後は木曽の森の管理委員会を組織して、自然林の修復手順とその方法、誰がどこからどのように……を決めていくことになっています。これにはNACS-Jも参加します。
これまでの活動にご支持とご協力をいただき、ありがとうございました。そして、これからが本番です。引き続きご寄付などによる活動へのご協力をお願いいたします。
(→写真は自然のヒノキ巨木(赤沼田400年生))
※林野庁中部森林管理局の以下のウェブサイトでは「木曽地方の温帯性針葉樹林の保存・復元に向けた取組」に関する委員会の経過や対象区域図がご覧いただけます。
(常勤理事/横山隆一)