コミュニティーパワー国際会議2014セッション「自然エネルギーと社会的合意」にパネラー参加してきました。
保護・研究部の辻村です。
2月1日(土)に福島県で開催された、コミュニティーパワー国際会議2014のセッション「自然エネルギーと社会的合意」にパネラーとして登壇しました。
この国際会議の目的は、各地で加速する地域の自然エネルギーへの取り組み動向に加え、それらを支援する政策、地域経済への影響、社会的合意形成、需要側も含めた新たな取り組みの構想など、幅広いテーマで議論を行うことでした。
私が参加したセッションでは、WWFジャパンの市川さん、日本野鳥の会の浦さんも登壇され3団体そろい踏みでした。
私からは、地球温暖化防止のために再生可能な自然エネルギーへの転換が必要なことは当然のこととして、同時に、生物多様性保全の危機への対処も重要であり、各地で進められる自然エネルギーの開発行為が、生物多様性保全に対する第1の危機(開発や乱獲による種の減少・絶滅、生息・生育地の減少)になってはならないことを指摘させていただきました。
その上で、合意形成をどのように図っていくかという観点で、ゴールを決めない合意形成(合意された所までをゴールとする合意形成)が重要であり、規模や方法を計画段階の初期から共有し、地域の自然環境にあわせて修正しながらすすめていく手順が、結果的にはスムースに合意形成が果たされることを指摘しました。
現状では残念なことに、風力発電開発のバードストライク問題などのように、自然エネルギーの開発行為が生物多様性保全の第1の危機になっている事例が散見されます。
後世に、日本の貴重な自然環境を残すためにも、地球温暖化問題への対処と生物多様性保全を進めることの両立に最大限の努力をしていくことが必要です。