シンポジウム「玉川上水 ラムサール条約登録の可能性をさぐる」に参加してきました。
保護・研究部の辻村です。
11月30日の土曜日に東京の小平市中央公民館ホールで、「玉川上水 ラムサール条約登録の可能性をさぐる-いのちを育む水とみどりの回廊」というシンポジウムが開催され、報告者とパネリストとして登壇させていただきました。
当日は、最初にラムサールセンター事務局長の中村玲子氏が、ラムサール条約の基本的な内容についてとてもわかりやすくご説明されました。引き続いては、ラムサール登録湿地である谷津干潟の自然観察センターCEPA活動コーディネーターの芝原達也氏から、谷津干潟の登録までの歴史や現在の取り組み状況、保全活動についての報告がありました。
そして、私からは、玉川上水の現代的な意義と題して、緑の回廊としての機能やジオパーク登録の可能性についてお話をさせていただきました。
パネルディスカッションでは、玉川上水の魅力の再認識や、合意形成の進め方、道路建設などの公共事業との関係について意見交換が行われました。登壇者全員が共通していたことは、玉川上水の価値は歴史的にも現状においても非常に高いことと、条約に登録することが目的ではなく、こうした魅力を地域の方々ご自身が共有して、玉川上水を核にどういう地域づくりを目指して行くのかが重要であるという認識でした。
様々な意見がある中で合意形成を果たしていくことは難しいことですが、ゴールを決めるのではなく、合意できたことをゴールとして地域づくりに生かしていくことが大切なのだと思います。
参加された方々にも好評なシンポジウムだったようですので、玉川上水が地域にとってとても大切な宝であることが少しはお伝えできたのではないかと思います。