この猛暑に海の生き物たちも悲鳴。サンゴの白化目撃情報をお寄せください。
保護プロジェクト部の安部です。
暑い日が続いています。サンゴ礁が広がる沖縄や九州なども台風が接近することがほとんどなく、猛暑が続いています。
これは海の中の生き物にとっては大変なことです。
毎年、接近あるいは上陸する台風が海の水をかき回すことにより、海の水温が下がります。特に自分で動くことのできない固着性のイソギンチャクやサンゴなどの生き物は高水温の日が続くと、共生している褐虫藻がいなくなり、白化します。白化後、すぐに褐虫藻が戻ってくるとまた生き延びられるのですが、白化している状態が数週間続くと、サンゴは死んでしまいます。
▲枝の先の部分が白化しているミドリイシ。西表島のバラス島にて撮影(2007年)
私も委員をつとめている日本サンゴ礁学会では、サンゴの白化情報を集めています。日本のサンゴ礁の状況を知る大きな手がかりとなります。
みなさまも、海にお出かけになって白化しているサンゴや弱っている生き物を観察したら、ご報告ください。
沖縄島の瀬底島からはすでにサンゴ白化情報が寄せられ、沖縄島南部からはサンゴの白化のみならず、浅瀬で魚が死んだりシャコガイが弱っているという情報が寄せられています。
簡単な報告の場合は、みんなでつくるサンゴマップ(http://www.sangomap.jp/map/sangomap-w.html)をご活用ください。
たくさんの情報や写真や動画などをいただける場合にはNACS-J安部(abe@nacsj.or.jp ※スパムメール対策のため@を大文字にしています。小文字に修正して送信してください。)まで情報をお寄せください。
●情報をお送りいただく際、できれば以下について教えてください。
(1)日時
(2)発見場所
(3)水温
(4)周囲の状況(白化しているサンゴの周囲のサンゴも白くなっているか、どの程度か、など)
また、写真や動画があればぜひ送ってください。全ての情報がそろっていなくても大丈夫ですので、まずはご一報をお願いします。
▲白化しているサンゴの一種クサビライシ(2007年)