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嘉陽海岸の護岸工事、住民参加型の公共事業の大きな一歩に。

2013.06.28
活動報告

NACS-Jは、嘉陽海岸の海草藻場の調査を2002年に行い、その後、3年間は地元の市民団体シーグラスウォッチ・ジャパンが、現在はチーム・ザンが調査を引き継いで行い、多くの人がこの海を見守り大切にしてきました。

国土交通省のエコ・コースト事業として立ち上がった護岸建設のことをチーム・ザンとNACS-Jが知ったのは2011年。それから私たちは、事業者である沖縄県北部土木事務所にたびたび足を運び、面談を重ね、要望を伝えてきました。

NACS-Jは、海と陸との連続性を失うことは取り返しのつかない大きな損失を次世代に残すことであり、護岸は大きなものほど海と陸を断絶するものと考えています。

そのため位置や規模、周囲の環境への影響の予測や工事中や工事後のモニタリングの実施などを厳しく指摘してきました。チーム・ザンも”住民参加型事業”を文字通り住民が参加できる形となるよう、一緒に動いてきました。

護岸の計画自体を取り下げてもらうことはできませんでしたが、事業者の真摯な対応の結果、人が住む集落の前の部分に関しては沖縄の伝統的な城をつくる石積み技術を導入し、周辺の環境への影響を測ることになりました。

護岸の残り3分の1は沖縄県で初の試みであるセットバック方式を導入することになりました。住民参加型の公共工事の大きな第一歩となったと思います。

 

(保護プロジェクト部・安部真理子)

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